遅ればせながらの報告となりますが、
9月29日に、研究室OBで、
先日留学先であるアメリカのコーネル大学大学院の修士課程を修了された、
竹林知樹さんが3年ぶりに研究室を訪ねてくださいました。
竹林さんは樋口研の第6期生にあたり、
2006年度に九大大学院を修了された後、
コーネル大学大学院の修士課程に進学されました。
研究室に所属されていた頃には、
遠賀川河川整備、佐世保港まちづくりスタジオのプロジェクトの立ち上げから大きく関わられ、また九州デザインシャレットの初代事務局長もお勤めになられました。
ですので、樋口研が現在でも携わっている多くのことの、基礎を作り上げられてきた方の一人であります。
就職先であるスイスの設計事務所への入社を前に日本に一時帰国されており、
就職の報告に兼ねて、留学報告会も行って頂きました。
報告会には、学内の他研究室や、学外からの学生から多数ご参加されました。
報告会の中で竹林さんは、研究室に所属されていた頃に留学を決断されたきっかけや、
アメリカで受けた講義の内容や、日本とアメリカでの学生生活を終えた上でのご自身のデザインに対する考え方、などについてお話くださいました。
竹林さんの話を聞いて、個人的に興味深かった事は、
私達がプロジェクトでデザイン考えていく際に取り入れている、ワークショップ等による住民参加でデザインをディベロップさせていくという手法が、アメリカで竹林さんが在籍されたランドスケープの分野では少数派な手法であるということでした。
竹林さんがおっしゃるには、アメリカのランドスケープの分野には芸術系出身や、建築出身など、あらゆるジャンルの学生がおり、その中でも土木出身の人間は少数派な方だからではないかということでした。
日本では、社会一般的に認知度のあるグッドデザイン賞で岩見沢駅舎が大賞を受賞したようなことから、
デザインは住民参加等を通じて関係者を大きくしていくことにより、皆でデザインをしていくという考え方が少しづつ定着し始めているのだろう、と考えていたので、アメリカのことを聞くと驚きがありました。
報告会が終わると、その流れで懇親会へ。
今度はお酒を交えながら、竹林さんとおしゃべりをすることができました。
ここでの話はほとんど竹林さんの樋口研時代の思い出話で、
樋口先生と楽しそうに昔を振り返っていらっしゃったのが印象的でした。
今後、竹林さんはスイスに身を置かれますが、
これからが本当に自分にとって勝負の時だとおっしゃっていました。
今後のご活躍にますます期待しましょう。
竹林さん、日本に帰ってきた際はいつでも研究室にお立ち寄りくださいね。
出会いと発見DIARY
【風景デザイン研究会】第18回風景デザインサロンのご案内
講師:ローラン・ネイ氏,渡邉竜一氏(Ney & Partners)
テーマ:「構造デザインの可能性」
『Shaping Forces. Laurent Ney』
すべてのものには「かたち」があり、すべての「かたち」には意味があります。また、「かたち」には成り立たせるための仕組みがあります。美しいかたちは美しい曲線・幾何学を持ち、自然な力の流れを創りだします。かたちと力、かたちと幾何学、これらは密接に係わり合いひとつのオブジェクトを生み出します。「かたち」が創り出す新しい力の流れを探し、同時に美しいものをピックアップしていくというアプローチによってこの事務所の作品はできています。場所性、機能性、構造合理性、施工性など様々な条件の最適解である「かたち」は、ローラン・ネイの思考の結晶なのです。最新プロジェクトを通して、構造力学をツールに生み出される彼の「かたち」に対する思考に触れて頂きます。
本サロンでは、風景やデザイン、さらには構造などの様々な分野の方々にお集まりいただき、「構造デザイン」の可能性を共有し、会場の皆様と共に議論する場としたいと思います。奮ってご参加ください。
◇講師:ローラン・ネイ氏,渡邉竜一氏(Ney & Partners)
◇開催日時:11月11日(木)14:00~18:00
◇会場:福岡アジア美術館 8階 あじびホール
(福岡市博多区下川端町3-1リバレインセンタービル/地下鉄中洲川端駅6番出口より徒歩すぐ)
http://faam.city.fukuoka.lg.jp/use/use_acc.html
◇定員:100名程度
◇参加費:会員1000円 / 一般2000円
◇申し込み・問い合わせ:石橋知也(福岡大学工学部社会デザイン工学科)
e-mail:tomoya@fukuoka-u.ac.jp
TEL:092-871-6631(内線6484) FAX:092-865-6031
◇詳細プログラム:
13:30~ 受付開始
14:00~14:05 趣旨説明:星野裕司氏(熊本大学)
14:05~15:05 基調講演:ローラン・ネイ氏「Shaping Forces」
15:05~15:35 話題提供:渡邉竜一氏構造デザインにおける新しい設計プロセス-欧州でのコンペ事例を通じて」
15:35~15:50 休憩
15:50~17:30 ディスカッション「構造デザインの可能性」
パネリスト:ローラン・ネイ氏,渡邉竜一氏,
小林一郎氏(熊本大学),
中村聖三氏(長崎大学)
司会:星野裕司氏
※なお、サロン終了後、登壇者を囲んで懇親会を行います。
◇参加方法:
下記申し込みフォームにご記入の上、11月4日(木)までに石橋までお申し込みください。
第18回風景デザインサロンに参加します。
氏 名 :
年 齢 :
所 属 :
連絡先 :
懇親会 :有・無
◇主催:風景デザイン研究会
◇後援:KABSE(九州橋梁・構造工学研究会)
◇企画協力:Ney & Partners
風景デザイン研究会では、引き続きサロンを開催しています。今年は豪華です。ぜひご参加ください。
【風景デザイン研究会】第17回風景デザインサロンのご案内
講師:桑子敏雄氏(哲学者/東京工業大学教授)/テーマ:「空間の履歴と風景」
「景観の価値」をその根底から捉えようとするならば、「景観の歴史」だけでなく、その一歩先に踏み出す必要があります。「景観の歴史」では、一人ひとりの人生とともにある風景の価値については、論じることができません。だから、「景観」から「風景」へ、そして「風景」から「空間の履歴」へと意識を向け変えよう。風景の向こう側にある空間の履歴を掘り起こそう。空間の履歴を発掘することが、風景の価値の探求を、さらにその向こうにある環境のもつ価値へと導くであろう。(桑子敏雄氏『風景のなかの環境哲学』より)
哲学者・桑子敏雄氏によれば、「空間の履歴」とは人と空間がどのような関係を結んできたかという過去の出来事の蓄積である、といいます。私たち専門家や技術者は、その空間の履歴を読み、風景の本当の価値を見分ける力を持たなければなりません。
本サロンでは、まず、桑子氏に「空間の履歴と風景」と題してご講演いただき、つづいて島谷幸宏氏との対談により「九州の風景の見分け方」についてご議論いただきます。
風景やデザインに関わる様々な分野の方々にお集まりいただき、お二人の議論を聞きながら「風景デザイン」に対する見方を広げ、さらに、会場の皆さんとともにそうした九州の風景にいかに関わっていくのかについて、議論を深める機会としたいと思います。
◇講師:桑子敏雄氏(哲学者/東京工業大学大学院教授)
◇開催日時:10月12日(火)16:00~18:30
◇会場:あじびホール(福岡市博多区下川端町3-1リバレインセンタービル8階
/地下鉄中洲川端駅6番出口より徒歩すぐ)
◇定員:100名程度
◇主催:風景デザイン研究会(http://www.fukei-design.com/)
◇参加費:無料
◇申し込み・問い合わせ:渡邉加奈(九州大学大学院)
e-mail:kana@doc.kyushu-u.ac.jp TEL:092-802-3392 FAX:092-802-3391
◇詳細プログラム:
15:30 受付開始
16:00~16:05 主旨説明:渡邉加奈氏
16:05~16:50 基調講演:桑子敏雄氏「空間の履歴と風景」
16:50~17:00 休憩
17:00~18:30 対談「九州の風景を見分ける」
パネリスト:桑子敏雄氏
コーディネータ:島谷幸宏氏(河川工学/九州大学大学院教授)
※なお、サロン終了後、桑子先生と島谷先生を囲んで懇親会を行ないます。
◇参加方法:下記申し込みフォームにご記入の上、10月4日(月)までに渡邉までお申し込みください。
◇参加申し込みフォーム:
第17回風景デザインサロンに参加します。
氏名 :
年齢 :
所属 :
連絡先 :
懇親会 :有・無
本日から九州デザインシャレット2010in唐津が始まりました。
本研究室からは樋口が講師、西村(M1)が事務局、荒巻(M2)がチュータ、小川(B4)、鬼塚(B4)が受講生として参加しています。
スタッフ通信で現地の様子が随時発信されていますのでぜひご覧ください。
OB・OGからの応援メッセージもお待ちしています!
樋口が幹事長、高尾が事務局長をしている「風景デザイン研究会」で、哲学者の内山節氏をお招きして、シンポジウムを開催しますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。
【風景デザイン研究会】第16回風景デザインサロンのご案内
講師:内山節氏(哲学者)/テーマ:「共同体と向き合う」
風景は、その地域の暮らしを映し出しているものです。私たち景観に関わる専門家や技術者は、地域に暮らす人々の声を聞き、地域の暮らしを深く観察し、風景と暮らしの深い関わりを理解しなければなりません。そのとき、九州における風景と暮らしの様々な関わりを理解する上で鍵となるのが「地域共同体」という存在ではないかと考えます。「地域共同体」は同じ環境でともに生きてきた中で共有された精神文化をもつ小さな社会と捉えることができます。その共有された精神文化は、環境への関わり方における「作法」としてその地域において継承されていくものです。
この地域共同体がもつ環境に対する「作法」が、その地域の風景としてあらわれているのです。
こうした共同体を軸にした風景形成メカニズムに対する理解は、環境と人間との共作である「文化的景観」の維持・保全を考える上でも欠かせないものとなります。そして、それは農山漁村集落のみではなく都市や郊外住宅地も対象とした広義の文化的景観に適用可能なものなのです。
本サロンでは、地域共同体について深い示唆を含む『共同体の基礎理論』(農文協)の著者である哲学者の内山節氏をお招きし、「共同体と風景」について考えたいと思います。自治体職員や建設技術者、若い世代の方々など、これからの九州の風景デザインの未来を担っていく皆さんとともに「地域共同体」に対する理解を深め、「地域共同体と向き合いながら風景づくりをどう実践していけばよいのか」について議論をおこないたいと思います。一人でも多くの皆様のご参加をお待ちしておりす。
◇講師:内山節氏(哲学者)
◇開催日時:9月22日(水)15:00~18:00
◇会場:九州大学USIサテライト・ルネット
(福岡市南区大橋1丁目3番27号/西鉄大牟田線大橋駅徒歩1分)
◇定員:50名程度
◇主催:風景デザイン研究会
◇参加費:会員1,000円 非会員2,000円
◇申し込み・問い合わせ:渡邉加奈(九州大学大学院)
e-mail:kana@doc.kyushu-u.ac.jp TEL:092-802-3392 FAX:092-802-3391
◇詳細プログラム:
14:30 受付開始
15:00~15:05 主旨説明 / 渡邉加奈氏(九州大学大学院)
15:05~15:45 基調講演 / 内山節氏(哲学者)「地域共同体とは」
15:45~16:00 問題提起 / 高尾忠志氏(九州大学大学院特任助教)
「風景づくりにおいて共同体とどう向き合うのか」
16:00~16:10 休憩
16:10~18:00 ディスカッション「共同体から地域の風景を考える」
パネリスト / 内山節氏(前掲)
徳永哲氏((株)エスティ環境設計研究所所長)
田北雅裕氏(九州大学大学院専任講師)
高尾忠志氏(前掲)
司会 / 渡邉加奈氏(前掲)
※なお、サロン終了後、内山先生を囲んで懇親会を行ないます。
◇参加方法:下記申し込みフォームにご記入の上、9月10日(金)までに渡邉までお申し込みください。
◇参加申し込みフォーム:
第16回風景デザインサロンに参加します。
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