風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
September 12, 2014
九州木材工業株式会社 見学 【研究/鮫島・松浦】

本日9月12日、樋口先生、榎本さん、4年生の松浦、鮫島の4名で、九州木材工業株式会社様の本社まで見学に行ってまいりました。
唐津でもお世話になった、社員の内倉さんの案内で、とても充実した時間を過ごすことができました。
今回の見学の目的は、私たち4年生が「グリーンインフラ」の知識を深めるとともに、先生や榎本さん、内倉さんとともに新たなグリーンインフラの可能性を考えようというものでした。
この「グリーンインフラ」とは、多くの欧米諸国に続き、近年日本でも注目されている新しい概念です。現行のコンクリートでできた、電柱、ガードレール、歩道などを「グレーインフラ」と呼ぶのに対して、自然の素材(木や石)を使用して製造したものが「グリーンインフラ」と呼ばれます。このグリーンインフラに関しては、今後、私たち景観研究室で様々な取り組みを行っていく予定です。

九州木材さんの本社に入って最初に目にしたものは、木製のガードレールでした。
このタイプは横梁2本に木材を使用し、支柱に鋼材を使用しています。
木製のガードレールには、この他にも様々な種類があります。
内倉さんの案内で、本社の中を歩いて見学しました。

私がかねてより興味のあった、九州木材さんと九大が共同で開発を行ったエコアコールウッドと呼ばれる木材加工技術の施設の見学をさせていただきました。注文が多いときは、処理が追いつかず、外に木材が積み上げられるほどになってしまうそうです。

これは九州国立博物館で実際に使用されている、木製の机です。この机には、エコアコール処理とは異なる加工技術が使われています。
このほかにも、様々な技術を使って加工された木材製品を、敷地内の至るとこで見ることができました。
今回の見学で、木材の秘めた可能性の大きさにとても驚かされました。きっと以前から、一部の間では注目されていたのだと思います。しかしそれは、木材の良さを広く知られる機会があまりないということもできます。これから私たちが研究を進めていくうえで、その課題と解決策を意識することはとても重要になっていくのだろうと思います。
九州木材工業の皆さん、最後になりましたが、お忙しい中貴重な時間を割いていただき、ありがとうございました。

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