風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
September 17, 2011
松原の会 除草作業【唐津/平野】

唐津の東港周辺で除草作業を行いました。
除草作業は松原の会で定期的に行っており、この日はCゾーンといわれるエリアを除草しました。


天気が悪い中での作業でしたが、みなさんお疲れ様でした。
松原の会は唐津の松原の再生を目指しており、こうした地道な活動の積み重ねがこれからの唐津の風景をつくること、唐津のまちづくりに結びつくので大切なことだと思います。
松原の会の活動についてはブログが開設されているのでぜひご覧になってください。
http://minatomatsubara.blogspot.com/

September 16, 2011
第一回ワークショップ開催【波多江泊線/小川】

糸島市の都市計画道路、波多江泊線の設計を住民参加で行うため
地元住民とのワークショップを行うこととなり、
第1回波多江泊線ワークショップが開催されました。
福岡県の事業にコンサルタントと、小野寺康都市設計事務所が加わったチームに
樋口研も参加してのプロジェクトです。

対象地に面した東風公民館に、
小学生を含めた約40名の地元住民の方々にお集まりいただき、
ワークショップを開催いたしました。


糸島市役所職員の方の司会によりそれぞれ自己紹介を行い、
小野寺氏から全体の説明とワークショップの進め方について説明がありました。
その後、樋口研と小野寺事務所それぞれの事例紹介の後、
ワークショップ開始です。


会場中央に置かれた模型を囲んで、要望や意見が多数出されます。
出てきた意見をはっていく図面はすぐにいっぱいになりました。
小学生の参加者は絵を描いて、完成時のイメージを伝えてくれました。

ワークショップ開始前は意見が出てくるかといった心配もありましたが、
むしろ時間が足りないほどでした。
参加者からは、街路の設えに関する意見だけでなく、
周囲の風景との調和や、安全性、また道づくりとまちづくりの連携など
多岐にわたる意見が出ました。

今後はこれらの意見を元に議論を進めていくことになります。
次回は11月25日(金)開催です。
次回以降も活発な議論が行われ、
最終的に良いものが出来るよう我々もがんばっていきます。

September 14, 2011
瓦葺き③【トロッコ倉庫/深川】


今日は、瓦葺き最終段階です。
九大チームが到着すると、既に職人さんは作業を始められおり、残り2段の瓦は葺かれていました。



のし瓦の上には冠瓦が葺かれます。
冠瓦の規格が不揃いだったため、取付け前にハンマーやディスクグラインダーを用いて大きさを調整します。
所定の位置が決まったら、のし瓦から伸びている針金を瓦の穴に通し、針金にテンションをかけて固定します。


冠瓦が仕上がり、ひとまず瓦葺きの工程が終了しました。
鬼瓦に関しては建物のポイントになるところなので、オリジナルのものを作ってそれを添えてみようと考えています。
瓦がのると、建物として安定感が出てきたように感じます。
完成に向けて、もうひとふん張りです。

September 13, 2011
瓦葺き②【トロッコ倉庫/深川】



昨日の最後に行なった葺き土の側面に、漆喰を塗り固めます。
瓦の漆喰には白漆喰か黒漆喰のいずれかが使用されますが、
今回は黒漆喰を用いました。

写真中央前にあるのが巴瓦、その奥の2枚がのし瓦です。

棟瓦(のし瓦、冠瓦、巴瓦、鬼瓦)は漆喰と針金を用いて固定しています。
のし瓦を4段積み重ね、その上に冠瓦を乗せ、「5段積み」の棟瓦となります。

のし瓦の上に漆喰を詰め、次の段を葺いていきます。
時間の都合上、今日の作業はのし瓦を2段積んだところで終了しました。
明日でひとまず、瓦を葺き終わります。

September 12, 2011
瓦葺き①【トロッコ倉庫/深川】


いよいよ瓦を葺いています。
前回のブログでも紹介したように、旧大島邸に使用されていた瓦の一部をリユースします。
瓦は屋根の部分に応じて使用する種類が異なり、切妻屋根では「桟瓦」、「軒瓦」、「袖瓦」、
「角瓦」、「のし瓦」、「冠瓦」、「巴瓦」、「鬼瓦」の7種類が使用されます。
旧大島邸の屋根は寄棟屋根だったため、不足していた袖瓦、
角瓦、巴瓦のみ新しく調達することになりました。

左の職人さんが葺いているのが、桟瓦です。

写真左列が軒瓦、右列が桟瓦。
桟木に瓦を引っ掛け、瓦表面に空けられた穴から桟木に釘を刺して固定します。
棟側の棟瓦の下には「瓦座」という桟木が通常入りますが、今回は「鼻隠し」を野地板表面
より少し出すことで瓦座の代わりとしました。

両側の桟瓦を棟部で都合良く接せさせるため、端部をハンマーで砕いて大きさを調整します。

1時間程度で片側の桟瓦と軒瓦が終りました。

両側の桟瓦、軒瓦が葺き終わると、袖瓦(写真中央列)を葺いています。
袖瓦も通常は「破風」上に瓦座が入りますが、鼻隠しと同じように破風にその役目を負わせ
ています。

角部には、「角瓦」という瓦を用います。

桟瓦、軒瓦、袖瓦、角瓦が葺きおわると、棟部に葺き土を盛ります。
葺き土はのし瓦、冠瓦、巴瓦、鬼瓦の棟瓦類を棟部で安定させるために使われます。
葺き土を棟部に盛り終え、本日の作業は終了。
明日は棟瓦類を葺いています。

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