風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
一般社団法人LSDは、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな日常をお伝えしていきます。
June 12, 2010
第5回風景デザインワークショップについて【行事/高尾】


多くの方のご協力のなかで、第5回風景デザインワークショップが無事終了しました。
今年はこれまで以上に充実した密度の濃い二日間になりました。ありがとうございました。
私は、自分の将来に対してある種の覚悟を決める大切な日になったと思っています。
学生やOB・OGの諸君は、篠原先生のお言葉からどのようなことを考えたでしょうか。
事例発表会から何を学びましたか?
樋口研の学生に限らず、KL2のみなさんからの感想をお待ちしています。
このブログにコメントもらえると嬉しいです。思いは言葉にすることで残っていくし、伝わります。
よろしくお願いします。

June 3, 2010
風景デザインワークショップ【行事/小川】

第5回風景デザインワークショップが6月11、12日に開催されます.
今回は、篠原修先生を講師にお招きし、
「これからの九州におけるこれからの景観デザインを考える」と題しての座談会です.

詳細は以下のようになっています.
【座談会】九州におけるこれからの景観デザインを考える
日 時|6月11日(金)14:30~17:30
場 所|アクロス福岡円形ホール
参加者|参加者150名 ※申込不要・参加費無料・先着順(14時受付開始)
講師:篠原修氏[政策研究大学院大学教授/東京大学名誉教授]
司会:星野裕司氏[熊本大学准教授]
【事例発表会】
日 時|6月12日(土)10:00~16:30
場 所|アクロス福岡円形ホール
参加者|参加者150名 ※申込不要・参加費無料・先着順(9時半受付開始)
セッション①小戸之橋 市民と創る歩いて楽しい橋づくり(10:00~11:45)
コーディネータ:小林一郎氏(熊本大学教授)
パネリスト:松葉勲氏(宮崎市市街地整備課)
出口近士氏(宮崎大学准教授)
吉武哲信氏(宮崎大学准教授)
増山晃太氏(熊本大学学術研究員)
セッション②子守唄の里 五木の村づくり(12:45~14:30)
(土木学会デザイン賞優秀賞、日本造園学会学会賞(技術部門))
コーディネータ:田中尚人氏(熊本大学准教授)
パネリスト:和田拓也氏(五木村長)
石田和男氏(五木村総務課長)
徳永哲氏((株)エスティ環境設計研究所所長)
セッション③柴北川プロジェクト 暮らしを守り風景を育てる(14:45~16:30)
コーディネータ:高尾忠志氏(九州大学特任助教)
パネリスト:渡邊雪法氏(柴北川を愛する会)
幸野敏治氏(大野川流域ネットワーキング)
木寺佐和記氏(共助研/西日本技術開発(株))
波木健一氏(共助研/(株)福山コンサルタント)
前田武氏(予定)(共助研/ジェイアール九州コンサルタンツ(株))

ふるってご参加ください.

May 13, 2010
甘夏収穫祭

はじめまして.
学部4年おがわです.ブログ初投稿させていただきます.
この時期恒例の甘夏狩りに行ってきました.
参加者は先生とM1のお二人と4年です.
たわわに実ったこの2本を収穫します.

気に登って収穫します.

豊作でご機嫌なご様子です.

約一時間後コンテナ9箱分たっぷり採れました.

見事に実っている甘夏はすべて採ってしまいました!

研究室に戻ってから早速いただきましたが最高の味でした.
協力いただきました矢野さんありがとうございました.

April 8, 2010
春です【行事/西村】

ついこの間卒業式が終わったと思ったら、あっという間に4月です。
4月ということは・・・
そうです!!
我が研究室に新4年生がやってきました。
新たに景観Gr.に加わったのはこの二人・・・

小川正人くん

鬼塚亮太くん
これから1年、院試や卒論で忙しいとは思いますが、樋口研メンバーとして一緒に頑張っていきましょうね。
期待してますよ!!

February 6, 2010
土木学会デザイン賞(その1)【行事/羽野】

2月6日、土木学会デザイン賞2009授賞式が土木学会講堂にて行なわれました。
研究室が2005年度に設計した“遠賀川 直方の水辺”が、土木学会デザイン賞2009最優秀賞
をいただいたため、その授賞式+プレゼンテーションに参加しました。

写真上:遠賀川 直方の水辺

島谷デザイン賞選考委員長より、チームを代表して最優秀賞の表彰状を授与される坂本君(現
筑波大4年、当時の水辺館YNHCメンバー)。緊張の面持ちで拍手を浴びています。

プレゼンテーションの前半に、坂本君が野見山さんのメッセージを代読してくれました。遠賀川に
対する野見山さんの想いが会場に伝わり、私も熱いものがこみ上げてきました。授賞式に駆けつ
けてくれた研究室OBOGのみんなも、私以上に熱いものがこみ上げたことでしょう。
野見山さんのメッセージは、是非、原本を読むか、録画したビデオを見て欲しいところですが、野
見山さんの想いが伝わりきれないことを承知で以下に概略を記します。
~*~ 野見山さんのメッセージ ~*~
遠賀川は永くゴミの多い汚れた川であった。
15年前から活動を始め、ずっと遠賀川に夢をみてきた。
その中で、夢をみることは責任も伴うという住民として一番大切なことを学んだ。
5年前から九大が加わり知恵の輪がひろがった。
木や石や花などの模型を手に、何度も楽しく夢を論じ合った。
論じ合った夢が本当に実現し、嬉しくて嬉しくて “バンザイ!”だった。
夢が実現し、また次の夢に頑張るエネルギーをもらった。
いまは遠賀川は子供たちの笑顔であふれている。
このまちに遠賀川が流れていて良かった。
遠賀川にパチパチと拍手を送りたい。
私たちの遠賀川、バンザイ!


プレゼンテーションの後半、遠賀川のデザイン意図、計画から施工まで多くの壁を市民と河川事
務所とともに乗り越えたこと、学生が寝ずに頑張ってくれたこと、整備後の市民の利用事例(意図
したもの・思いがけないものを含めて)を説明する樋口先生。当時の情景がよみがえられたのだと
思います。予定時間を超えて想いを伝えられました。
引き続き、デザイン賞選考委員である宮城先生と桑子先生に講評をいただきました。


宮城先生の授賞式での講評の要点は以下の通りでした。
・夏の暑い日に現地を訪ね、1時間ほど見て周るつもりが4時間滞在した。居たくなるような場所が
随所にあった。
・筑豊の川に対するイメージを180度変えるものであり衝撃的であった。
・左岸緩傾斜草地の柔らかなエッジと右岸階段工のハードなエッジのコントラストが美しい。
・左岸水際は、上流から運ばれてきた土砂のうえに植物が繁茂しているもの。年に数度のかく乱が
作り出す風景であり可変性がある。そこに人が草刈りという手を入れていく面白さがある。
・管理用道路の微妙な起伏が視覚的に出てきて面白い。
・カヌー乗場スロープに用いている木デッキが良い。歩いていて気持ちが良い。
・設計者により施工監理が丁寧に実施されたことが、現地をみて分かる。
・ふるさとの川として、直方の子供たちの記憶に残る風景である。幸せなことである。
・欲を言えば、係船環の素材の組み合わせ(レンガ)はもう少し熟慮の余地があったのではないか。

桑子先生の授賞式での講評の要点は以下の通りでした。
・広々として伸びやかな気持ちの良い空間である。
・河川構造物というハードの整備でありながら、人々にとって非常に柔らかい感覚を持たせるデザ
インである。
・子供の頃よく川で遊んでいたが、川は、何もなく水だけが流れ広々として伸びやかであり、ただ歩
きたくなるような場所であったことを思い出した。
・いま直方に生まれ遠賀川で遊ぶ子供たちは、この川をみて石炭による黒い川の時代を感じない。
劇的に変化した空間の履歴を、時代ごとの思想とともに次の世代に引き継いでいくしくみが欲しい。
今回、授賞式での選考委員、委員長の講評、プレゼンテーション後の質疑応答から、遠賀川のデ
ザインは、緩傾斜高水敷、石積み護岸、カヌー乗場といったハードのデザインの秀逸さに加え、こ
の場所の空間の履歴に挑戦し、川に対する負のイメージを反転させたことを高く評価されたことが
分かります。
景観デザインの力を信じて、これからも日々精進していきたいと思います。


遠賀川、バンザイ。

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