風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
January 8, 2014

ピンコロ石の高さと施工方法について【三和/行徳】


ピンコロ石は9cm×9cmの割肌仕上げのものを使います。
【ピンコロ石の高さ】
1,去年の調査結果
去年は歩行調査とピンコロ石の高さ測定をしました。
①歩行調査の結果、ピンコロ石について、車いす利用者にとっては誘導用ブロックよりも走行しやすく、視覚障害者にとっては足裏・白杖ともにピンコロ石を認識できるという意見でした。
また、コンクリートとインターロッキング舗装の粗さの違いについて、視覚障害者は分かりにくいという意見でした。

②三和町に施工されているピンコロ石の高さを約30m分ノギスを使って計測した結果、コンクリート・インターロッキング舗装から凹凸の最大高さまでは平均して6.0mmという結果でした。
三和バリアフリー歩道は、線的に誘導する誘導用ブロックの凹凸(5mm)が車いす利用者にとって障害になるので、左右に違う舗装材を用いることで面的に視覚障害者を誘導して、車いす利用者も走行しやすい歩道を考えるという取り組みです。
去年の歩行調査の結果を振り返ると、視覚障害者はピンコロ石を誘導用ブロックの代わりとして歩いている状況で面的な誘導はできてなかったと考えられます。
2,今年の試験舗装の設計
今までの経緯と今年の設計の見直しを踏まえて、以下の点について考慮しました。
①ピンコロ石はもともとコンクリートとインターロッキングの粗さの違いだけでは認識できないかもしれないので補助的に設置したという経緯。
②コンクリートとインターロッキングの粗さの違いを大きくなるようなインターロッキングを選択したこと。
③誘導用ブロックのJIS規格の高さが5mm(+0〜1mm)であること。
④ピンコロ石を足裏や白杖で認識する要因はピンコロ石の高さでは無く、表面のランダムな凹凸である予想されるので、ピンコロ石の高さは5mm以下でも大丈夫だと考えたこと。
そして、以下のように設計図を作成しました。

【ピンコロ石の施工】
施工は、これまでの現況の歩道、試設計、唐津の水産埠頭線の施工手順を参考にして、ピンコロ石から先に施工してインターロッキング、コンクリート舗装をつくるやり方にしました。

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