風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
August 26, 2013

ベンチ設置

8月のお盆前に、設置作業に行きました。
作業として、まずレンガ舗装に振動ドリルで穴を開け、アンカーボルトを打ち込ます。ベンチの足に取付けたL字金物をアンカーボルトに通して、ナットで固定して作業完了です。
1基のベンチに対して、4つの穴を開けてアンカーボルトを打ち込み、計5基分行います。(1基分はプラットホームのベンチと交換しました。)
L字金物は、景観研がよくお世話になっているナフコに売っているものを加工して使うことにしました。
Φ17mmの穴を開けようとしましたが、景観研のボール盤では穴が開けれなかったので、救命浮環を作る際にお世話になった唐津ボーリングの園山さんにお願いすることになりました。
唐津ボーリングは、鉄、アルミなど金属関係の修理、加工ならなんでもやるものすごい会社です。会社の中には、様々な機械があります。どれも操作方法が分かりませんが迫力のある機械ばかりです。九州中からここでしか治せないマニアックな依頼がくるそうです。
船のスクリューの修理、ハーレーのエンジン修理、アルミの船などなんでも修理をしていました。

機械の使い方を教えてもらい、計20個のL字の穴あけ、面取りをボランティアでやってもらいました。
ありがとうございます。機械の修理のおっちゃんはかっこ良かったです。
道具が揃ったところで、まずは穴を開ける位置を決めるためにベンチを据え付けてみます。
据え付けたところで、穴を開ける位置をマークします。
そのマークをもとにドリルで穴あけを行います。
穴あけはズレを防止するために木のガイドを使用しました。

ドリルは、レンガ層、砂層、コンクリート層を少しづつ掘り進んでいきます。
この文章で書くとものすごく簡単そうな作業なのですが、この作業で何回も問題が起きました。
問題①
ドリルで急いで掘り進めると、レンガが詰まってドリルが抜けなくなり動かなくなる。
無理に動かすとドリルが壊れてしまいます。
結局、タガネやマイナスドライバーを使用して、レンガを取り外しました。
問題②
コンクリート層の固さが尋常じゃありません。まったくドリルが進みません。
作業効率がとても悪いです。
問題③
深くなる掘るほど地面に対して垂直にドリルを打ち込めないので、ドリルがひっかかる。
問題④
炎天下の中での作業。
これらの問題を試行錯誤しながら最終的に辿り着いた答えは、水をかけてドリルを冷やしながら掘り進める方法です。ドリルの先端は熱くなりすぎると、穴を開ける能力が著しく下がります。刃先に常に水をかけながら掘り進めることで今まで苦戦していた穴あけ作業が早く終わりました。

さて穴が開いた後は、ケミカルアンカーの出番です。
コンクリートの穴に入れて、その上からアンカーボルトを打ち付けることで中のふたつの液がハンマーで叩いてガラスが割れ、中の2つの液が混ざり硬化します。
ケミカルアンカーが硬化した後はベンチを据え付けて、ワッシャー、ダブルナットで固定します。
この作業を5基分繰り返して行いました。

施工が完了して、ナットをレンチで締め上げると何個かのアンカーボルトは回転するという問題が発生しました。ケミカルアンカーでアンカーボルトボルトがうまく固定できなかったためです。
原因として、穴の中の水が乾ききっていない状態で使用したためか、穴の中のゴミを掃除機で吸いきれてなかったためだと思われます。
対応策として、セメントと水と少しの砂を混ぜたセメントミルクを穴の中に流し込み固定しました。

芝生広場づくりの反省を活かして、準備を行ったにも関わらず問題もたくさん発生してしまいました。
やったことないことは先に試験的に自分で体験しておき、その後に段取りを行うことで現場での手戻りや問題が少なくできるようにしたいと思います。
ベンチが設置されたことは嬉しかったですが、施工がうまくいかなかったことは反省すべき点です。
ベンチの設置はこれで完了しました。
今後の予定として、8月27日にベンチと芝生広場の完成セレモニーを行います。
懇話会の皆さんや大島保育園の子どもたちに来てもらい、ベンチと芝生広場の成果を確認して、今後のみなとまちづくりに繋がるものにしたいと思います。

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