風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
May 26, 2016
H28年度 集中講義(遠賀川の河川敷)[実践景観デザイン論/大瀬]
こんにちは

修士1年の大瀬です。

5月21日(土)
樋口先生の大学院の講義「実践景観デザイン論」の第2回目が行われました。
☆第2回目(遠賀川の河川敷)
福岡県直方市にある遠賀川の河川敷が対象地でした。
コンクリートの護岸により川に近づきにくかった河川敷を
なだらかなスロープへと改修し、
川と人々との距離を縮め、広大な景色が見渡せる空間づくりが行われた事例です。
この遠賀川河川敷の景観デザインは
2009年に土木学会グッドデザイン賞の最優秀賞を獲得しています。
最初に、
遠賀川が見渡せる水辺館にて
改修の背景や経緯を学びました。
そして
長年、地域の中心となって遠賀川の川づくり活動をされている
野見山ミチ子氏をゲストとしてお招きし、
これまでの活動を紹介していただきました。
その後、実際に河川敷を歩きました。
河川敷のスロープのことだけではなく、
歩きやすい階段や斜面の勾配、
石積みを半練り積みにすることで、隙間に植物を生やしたり生物の住処を作る工夫、
レンガなどの再利用、広い空間における木の配置、橋桁のデザインなど、
設計上の細かい工夫や景観デザインを教わりました。
川にすぐ近づくことができ、
子供が走り周っていたり、犬の散歩やBBQを楽しんでいる人がいて、
人々の憩いの空間になっていました。
次に、
景観研が長年お世話になっている
直方の田中茶舗さんのお稽古場(歳時館)にお邪魔し、
子供達にお茶を入れてもらいました。
留学生が特に、
日本の文化に興味津々で嬉しそうにしていました。
大学院生の私たちも
普段小学生と触れ合う機会が少ないので
とても楽しい時間を過ごさせていただきました。
田中茶舗さん、子供達、歳時館のみなさん
ありがとうございました。
お昼は直方商店街のお好み焼き屋さん「丸ちゃん」に行きました。
とてもボリュームがありおいしかったです。
May 20, 2016
木の橋をつくろう![大瀬/プロジェクトものづくり]

平成28年度前期から新たに始まった

「プロジェクトものづくり」という授業をご紹介します!
これは建設都市工学コースの学部3年生が対象で
これまでに座学で学んできた構造力学、材料工学などの知識を
橋を作ることで実践に生かそうというものです。
第1回目は
講義のオリエンテーションとチーム分けでした。
約40名の3年生が、木橋、鋼橋、コンクリート橋の3つのチームに分かれました。
13、14人で一つの橋を作ります。
樋口先生は木橋担当でした。
第2回目は
木の橋の特性や事例、計算方法などを学ぶ講義でした。
実際に、木や鋼の棒に乗り、たわみ具合を確認したり、木の棒を割ってみたりしました。
「あれ?木って思ってたより強いね!」
「やっぱり鋼が強いけど、荷重方向や長さによっては木でも負けてないね!」
「見た目で言うと断然木がいいよね〜!」
と言った感想が出てきました。
そして、
第3回目は
各自考えてきた橋のデザイン案を紹介する回でした。
木橋はトラス橋で作るということが条件でしたが、
同じトラス橋でも、14人それぞれのデザイン案が出来上がっていました。
第4回目では
前回の橋のアイディアをさらに改善したものを
コンペ形式で発表しました。
前回よりも、自分の橋だけのオリジナリティーを強調できており、
学生間で質問をしたりと、非常におもしろい時間でした。
今回のコンペで、「提案力」が身についたのではないでしょうか。
私が学部3年生の頃は、このような実践的な講義がなかったため、正直、とても羨ましいです。
ものづくりはやはりワクワクしますね!
TAとしての立場ではありますが、私も3年生と一緒にものづくりに参加できるので、今後が楽しみです。
第5回目以降は、後日ご紹介します。
May 16, 2016
H28年度 集中講義(嘉瀬川ダム)[実践景観デザイン論/大瀬]

修士1年の大瀬です。

樋口先生の大学院の講義「実践景観デザイン論」に参加しました。
この講義は、4回の集中講義の形式で行われました。
第1回:嘉瀬川ダムと北山ダム
第2回:遠賀川の河川敷
第3回:久留米瀬の下の樋門
第4回:唐津の街並み
このような4カ所の地域に訪れ、
それぞれの地域で行われてきた景観デザインの工夫やまちづくり活動について学びました。
順にご紹介していきます。
☆第1回目(嘉瀬川ダムと北山ダム) 5月14日(土)
灌漑と発電を目的に、1950年から計画され1956年に完成した北山ダム。
さらに治水や上水道への供給の機能などが加わり
多目的ダムとして1973年より計画され2005年に完成した嘉瀬川ダム。
この2つのダムを比較しながら見学しました。
今年は、約40名の大学院の学生が参加しました。
例年よりも留学生の人数が多く、
樋口先生は日本語と英語を織り交ぜながら説明してくださいました。
北山ダム周辺は、背振北山県立自然公園に指定されており
ダム湖を一周サイクリングできます!
途中にある斜張橋は、人気の写真スポットでした。
やはり、土木の学生がほとんどなので、橋の構造もじっくり見ていました。
(嘉瀬川ダム)

建設された時代、当時の経済状況、経過年数、管轄の省庁(北山ダムは農林水産省、嘉瀬川ダムは国土交通省)など、条件はそれぞれ違いますが、
同じ嘉瀬川に位置する2つのダムは
ダムの存在感(周りとの溶け込み具合)、ダム周辺の雰囲気が全く違いました。

自然の中に大規模な構造物を建設する際に
景観に配慮すること、
そして、限られた制約の中で景観面の工夫を実現することの難しさが分かりました。
May 15, 2016
大分市中島錦町線現地視察【大分/榎本】

5月10日、11日にかけて、樋口先生と榎本で今年度、アドバイザーとして関わらせていただく大分市の中島錦町線の現地視察に伺い、今年度は中島錦町線沿道の小学校に通う子供たちと中島錦町線の将来像を考えるワークショップを行うことになりました。
 今回の現地視察では、主に中島錦町線の工事区間を大分市の都市計画課、建設課、文化財課のみなさんに案内して頂きました。
 この中島錦町線は、大伴宗麟の屋敷跡の遺跡にかかる道路で、中世の大分の中心地であり、メインストリートであった場所です。中世時代は今より海岸線がもっと南にあり、中島錦町線の北端あたりに船が着いており、中島錦町線の工事前に行われている発掘作業では外国との貿易でやり取りされた外国製の陶器などがたくさん出土しているそうです。そうした出土品も実際に見せて頂きました。
近世になり、海側の埋め立てが行われ、町の中心は現在の府内城跡周辺に移動していくわけですが、大分市のまちの中心が、古代、中世、近世と上野丘、大分川、海岸線との関係で移り変わっていくという話はたいへん興味深いものでした。
 大分市は戦災復興の結果、残念ながら近世以前の町の履歴について多くは失われてしまいましたが、中島錦町線周辺はそれでも中世時代の歴史を感じられる場所が残っており、今後の大分市の景観づくりを考える上で大切な場所だと思いました。

May 12, 2016
休憩所の看板づくり[北崎/大瀬]

こんにちは

修士1年の大瀬です。
5月8日(日)
北崎の夢を語る会「名物づくりチーム」のメンバーで
休憩所の看板づくりをしました。
近年、ドライブ、サイクリング、ランニングなどで
糸島半島に訪れる人が増えています。
しかし、同じ糸島半島にある北崎では、立ち寄る場所が少ないため
通過されることが多いのが現状です・・・
少しでも北崎に立ち寄って、北崎のことを知ってもらうために
北崎内の3カ所(小田、畑中、西浦)に休憩所を作りました。
今回はその看板を手作りで作成しました。
小学5年生のアオイくん。
名物づくりチームのメンバーである高橋さん、原田さんが先生となり、図工教室が開かれました!
最近の子供たちは図工の時間以外で、ものづくりをする機会が全然ないよね〜ということで
私も、ノコギリの使い方のコツやニスの塗り方を教わりました。

完成しました!
この看板があることで休憩所の存在に気が付いてもらえると思います。
北崎内外の方々に、北崎の休憩所で一休みしてもらい、
北崎のことや、地域のために活動している人がいるということを知ってもらえたら嬉しいです。
みなさんお疲れ様でした☆
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