風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
March 31, 2020
カラーバリアフリーサイン

年度最後の話題は、九大伊都キャンパスのカラーバリアフリーサインです。昨日第一号が設置されました。バリアフリー検討研究会の最新の成果です。

二色覚の方に対応しており、色覚多様性に対応するためのバリアフリーです。

三色覚の方には上のように見えるサインも、二色覚の方には下のように見えます(スマホ用アプリ「色のメガネ」で撮影)。

色の組み合わせに留意しないと大切な情報が十分に伝えられません。このサインはそうしたことがないように色の組み合わせに工夫がなされています。研究会メンバー須長先生の長年の研究成果が活かされています。

詳しくは以下をご覧ください!

https://barrierfreelab.amebaownd.com/posts/8001036

March 24, 2020
のおがたチューリップフェア2020

今年の「のおがたチューリップフェア2020」が中止になってしまいました。

コロナの影響はここにも…残念な気持ちで遠賀川の河川敷に行ってみたところ、一面に綺麗な花が咲いているではないですか!

当たり前。さすがのコロナもチューリップの球根には関係ない。

青空の下、それなりに大勢のみなさんが思いおもいに花畑でのひとときを楽しまれていました。

まだ五分咲き。今週末行かれても間に合いそうですよ。

 

PS:

これは遠賀川水辺館前のカヌースロープにある地元のスギ製の告知板。景観研の設計です。

10年以上前に設置し、大雨の度に川の水に浸かってきましたが、たいした痛みはありません。

「エコアコール 」で検索してみてください。九大発の環境に優しい防腐処理技術なんです。

 

March 17, 2020
ダンダンボックスウォール#1完成

今日、九州大学キャンパスバリアフリー検討研究会が進めてきた「バリアフリーアートプロジェクト」の第一弾がかたちになりました。

九大伊都キャンパス中央図書館前の通路壁面に設置された二枚の絵は、どちらも障がいを持ちながら絵の才能がある方たちが描かれたものを大きく引き伸ばしたもの。

僕も作業を覗きにいきましたが、ただならぬ存在感に圧倒されました。

このアートがキャンパスにどんな新しい風を吹き込むか? 人々がこのアートから何を感じとるか?

「だんだんアート」=「バリアフリー社会実現に向けたカタリスト」なのです。

このプロジェクトの実現には、研究会メンバーで「だんだんボックス」ディレクターでもある鵜飼先生と研究会事務局の羽野先生が大活躍されています。

アート作品データは、アーティストのご了解を得たうえで一般社団法人だんだんボックスからご提供いただきました。展示に必要な資金はすべて企業から頂いた寄付です。第二弾、第三弾に乞うご期待。

 

一般社団法人だんだんボックス
http://www.dandanbox.com/about/

九州大学キャンパスバリアフリー検討研究会
https://barrierfreelab.amebaownd.com/pages/2331640/blog

March 12, 2020
直方の車寄せ その後

直方駅前で進んでいた旧駅舎車寄せの復元工事がほぼ終わりました。あとは周囲の広場の完成を待つばかり。

あのダンボール製実物大模型以上に大きいです!

色が気になる方のために少し説明します。保管されていた車寄せの部材(部品)をアルセッド建築研究所佐賀事務所所長の清水さん、長崎総合大学の山田先生、市役所で確認したところ、復元の目標とした完成間もない時代の駅舎には濃緑色の塗料が塗られていたことがわかりました。写真の色はそれを忠実に再現しています。

仕上げの仕事として、文化庁から文化財の指定をしていただくことが残っています。気を抜かずにやり遂げないといけません。直方市の皆さんガンバ!

この車寄せの復元は最初の一歩です。これをきっかけに、中心市街地に多数残る町家をはじめとする歴史的建造物群の保存・利活用の動きに火をつけ、直方の素晴らしい歴史を活かしたまちづくり活動に展開していかなくてはいけません。九大景観研も頑張ります!

March 11, 2020
琺瑯看板は良い

今日は、琺瑯(ホーロー)看板のお話を少し。

ホーローと言うと、僕たちの世代はヤカンとかマグカップよりもオロナミンCやボンカレーの広告看板を思い出す。よく国道沿いの農家の倉庫の壁なんかにはってありました。

最近はすっかり見なくなったが、実はホーローはすごい。今の看板は退色したりシールが剥がれたりして長持ちしないが、ホーロー看板はものすごく耐久性がある。おまけに古くなればなるほどいい感じの味が出る。レトロな街並みにもよく馴染む。

景観研は、福岡は箱崎にある原田琺瑯という会社にこれまで何度もお世話になってきた。以下はそのうちの一つ。唐津東港に設置されている救命浮環の使用説明板です。かなり前に設置したが全然痛んでいない。さすがです。

皆さんもまちづくりの中で街路表示などのサインにホーローを使ってみてはいかがですかな? きっとハマります。

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