風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
August 29, 2007
遠賀川打ち合わせ【遠賀川/筒井】

樋口研では現在、遠賀川右岸のカヌー乗り場付近の設計を行っています。
右岸は遠賀川水辺館、遠賀川河川事務所、カヌー乗り場といった施設があり、左岸とをつなぐ沈下橋もあります。これら施設の幅広い利用を促す動線の確保、ご高齢の方や身障者の方の利用にも対応した勾配を基本コンセプトに設計を行っています。

今日は図面で引いた線を現場で確認を行いました。取った水分がすぐさま汗へと変わる猛暑の中、ビニール紐と石灰を使って線を描いていきます。写真はカヌー乗り場から上流側の広場の線形。

図面で引いた線は現場で再現してみると大きさだけでなく、曲がり具合なども確かめることができます。こうして再現した線形を今度は様々な位置から確認し、納得のいく線形を求めます。写真は沈下橋から水辺館までの歩道線形の検討の様子。

June 11, 2006
カヌー乗り場が暫定竣工。(緩傾斜坂路も) 【遠賀川/竹林】

遠賀川右岸側の緩傾斜坂路とカヌー乗り場が暫定ながら竣工し、
落成式と今年度初めてのカヌー教室が行なわれました。
直方市助役、遠賀川河川事務所所長の挨拶では良い施設ができ
たという声が聞けて、そういう気持ちで見てもらえたんだなと思うと
少し安堵できました。
また、カヌー教室の指導員の挨拶の中で、「カヌー乗り場ならぬカ
ヌーステーションができて嬉しい。」という言葉があり、カヌーの乗り
降りという単一の機能だけに留まらない複合的な機能をもった場所
となるように意図した設計だったので、それが使う側に実感されたこ
とがかなり嬉しく思いました。(ステーションという表現は正直微妙~
と思いましたが、まぁ指導員なりのユーモアだったのかなと。)

皆で石張りの広場の上で準備体操を終えた後、いよいよカヌー教室
が始まりました。オールのこぎ方の指導等は、ウッドデッキの上で指
導員を囲んで行なわれましたが、参加者、保護者、指導員と人数も
多かったので、広いと言われていたウッドデッキも少し狭いと感じるぐ
らいでした。

石階段の脇にはテントを設置し、なんとBGMを流していました。スピ
ーカーも何個か設置されていました。さすが、早速いろんな使われ方
がされているなぁと感心しました。コンサートもそのうち行なわれるかも
知れませんね。
カヌーの乗り降りは設計意図を説明するまでもなく、10%の傾斜の
ついたデッキを皆慣れた感じで使いこなしていました。以前に比べて
すごく乗りやすい、使いやすいと評判でした。また、カヌーに乗ってデ
ッキから離れようとするときオールの先が、デッキの板と板の隙間に
はさまるとの文句もありました。(でもひそかにそれはオールの先を
縦にしたり技術の問題でなんとかなるだろうなと心の中で思いました。)

緩傾斜坂路も人の動線として機能していたり、上からカヌー乗り場を
眺める姿が見られました。(↓写真の中の人が見えるでしょうか?)

今日のカヌー教室には、河川事務所の担当者の堤さんはじめ現場所
長、施工担当の竹山さん、東コンの宮崎さんなどのプロジェクト関係者
も見えて、皆それなりに出来に満足しているようで何よりでした。
実際に使用した市民の方々に話を聞いてみると、便利な点、不便利な
点、満足な点、不満足な点などなど色々聞けましたが、総じて使われ方
を見ていると素材の選定や、動線、おさまりはうまくいっている様子でし
た。あとは、やはり日本は公共構造物に対して行政に責任を負わせすぎ
で、公共のものも自分のものでありみんなのものであるという意識が低
いのかなと思わせる意見もありました。その点、色々考えさせられました。
維持管理についてもこれから部会で話し合っていくべきでしょうね。
最後に、設計を主担当した個人的な感想としては、うまくできたところ、
できなかったところがあり、満足できる出来だったかというと正直素直に
うんとは言えない思いです。けれど昨年の10月から約8ヶ月ずっと、プ
ロジェクトを行なってきて、現段階の自分としては納得いったというか、
満足できないけれど不満はないという、そんな感じです。あれこれ考え
たものが実際に出来上がる過程をずっと見ていけたことがとても貴重な
経験になったと思います。そして、このプロジェクトをやらせてもらったこ
とについて大変感謝しています。今も色々なプロジェクトが動いています
が、どれも良い結果を目指して頑張って欲しい、また頑張っていきましょ
う、と思います。

カヌーに乗った人はぜひ感想をコメントに投稿してくださいね。

March 16, 2006
遠賀川/take

直方の遠賀川河川改修工事の現場に、行ってきました。
施工管理のためです。
雨が降りしきる中、工事が行なわれていました。

水辺館前の緩傾斜坂路は、どんどん石垣が積まれてい
きます。図面や模型を作っているときと、現実にもの
ができていくときの、ギャップが実感されます。

こちらは左岸です。地形をつくった後、芝を張ってい
る状況です。たくさんの人が現場に関わっていること
が実感されます。

植樹も、模型で入念にスタディが行なわれて配置がき
まりました。工事が終わったとき、この場所からどん
な風景が見られるのか、できあがった後でまた紹介し
たいと思います。
今日1日現場に行って、どきどきして、また頑張らな
いと、と思います

November 8, 2005
遠賀川ワークショップ/take

遠賀川ワークショップに参加してきました。
正式名称は「遠賀川を利活用してまちを元気
にする協議会」です。
これまで何度も行なわれてきたワークショップ
もいよいよ大詰めの段階に入ってきました。
全体の様子

地元のおばちゃんたちです。

国交省河川事務所の方々です。

研究室の学生です。
今日の部会のテーマは“川を利用したソフト事業を
考える”でしたが、テラスを作ろうという話題に、
途中で流れが変わっていきました。

地図をみながら議論です。

ここにテラスが欲しい!

学生も加わって説明です。

メモもとります。
予定時間を30分オーバーするほど、白熱した
ワークショップになりました。川づくりがまち
づくりにつながっていけばいいなと思いました。

October 23, 2005
ゼミ/kobayashi

遠賀川の河川改修工事のプロジェクトが
活発に動いています。
・川の地形の検討
・人が歩く歩道の検討
・川を見渡すテラスの形の検討
・カヌー乗り場の検討
などなど、たくさんの事がらを模型を作ったり、
パースを描いたりしながら毎日考えています。


一番大きな模型は、7m×1m程度の地形の
検討模型です。大きすぎて研究室では検討で
きないので、図書室の閲覧室をお借りして作
業をしています。図書室のサイショさんと、
ウリュウさんにはいつもお世話になってます。


目線を模型に合わせて、見てみると、地形に
できている微妙な起伏が分かります。
打ち合わせの日まであと2日。
もうひとふんばり、頑張りましょう!

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