筑後川瀬の下の現場は樋門本体、操作室、石積みの護岸などの施工が終わり、
最終段階の高水敷プロムナードの舗装を行っています。
当初、コンクリート舗装の部分に玉石を埋め込む予定にしていましたが、
突起物となるため、使用の許可が出ませんでした。
そのため、代替案としてコンクリート舗装の表面に樹木の葉の型を付けることとしました。
実験した結果本物の葉では形がうまくつかなかったため、
厚さ7mmのスチレンペーパーを葉の形に切り出したものを使用することとしました。
現場で、左官職人の方々がほうき目仕上げを行ったあとに
九大のメンバーが作業を行いました。
葉の型の配置は、葉が自然に落ちてきたものをイメージして、
全体のバランスを見ながら決めていきます。
この配置は、中国の大学でランドスケープを専門で学んだユーが担当しました。
コンクリートのうえに葉の形に切り出したスチレンペーパーをおいていくのですが、
表面から葉の形に凹んだ部分が深くなりすぎないよう注意しながら設置していきました。
コンクリートは打設からの時間によって表面の状態が異なるため、
葉の形がしっかりと付きながら、尚且つ深く沈みすぎないよう調節するのに苦戦しました。
終盤は皆コツを掴んで精度が上がってきましたが、養生を終えて型を外すまで仕上がりに確証は持てません。
養生が終わった後に型を外して仕上がりを確認し次回以降の作業に修正を加える予定です。
今回、この作業を行ってみていつも同じ精度でコンクリートを仕上げている
左官職人のみなさんの技術の高さを改めて実感しました。
このプロムナードのコンクリート打設は約週2回のペースで6回にわたって行われます。
次回以降今回の経験を活かして作業精度を高め、
瀬の下の高水敷が良い空間となるようがんばります。
出会いと発見DIARY
2年間、通算8回にわたって行ってきた波多江泊線も
いよいよ最終回となりました。
今回は、今までのワークショップで議論してきた内容を
振り返りつつデザイン案の確認をおこないました。
デザインを担当している小野寺康都市設計事務所の方々が作った
模型を用いて現在のデザイン案の説明を行いました。
参加者の皆さんからは、交差点に危険な箇所があることなどの指摘がありましたが、
デザインには概ね了承を得ました。
今後は、今回のワークショップの中で寄せられた意見を考慮しながら、
細かな設計を詰めていく段階になります。
その後、決定していなかった街路樹の樹種について意見の交換を行いました。
水はけが悪いなどの地理条件や、車からの視界を塞がないかといった安全面から検討を行いました。
ワークショップの中で樹種の決定まではいたりませんでしたが、
参加者の方から出された意見を踏まえて樹種を決定することになりました。
街路の景観設計についてひと段落したあと、
九州大学の流域システム工学研究室からお越しいただいた、
林さんに、付近を流れる雷山川での環境学習の提案をしていただきました。
参加者の方々は、川に入って遊ぶことの可能性や、
実施するにあたって考えて行かなければならないことなど活発に意見を出してくださいました。
街路の景観設計に関するワークショップは今回で終了しますが、
雷山川を使った環境学習について話し合う機会は持てそうです。
今後の東風小学校付近での活動が楽しみです。
波多江泊線ワークショップ関係者の皆様お疲れ様でした!
景観研究室特任助教の高尾です。嬉しいことがありましたので、久しぶりの投稿です。
平成19年夏から通っている長崎県五島市。そこに久賀島という名前の小さな島があります。昭和40年頃には4000人以上いた島の人口も今では400人余。行政に見向きもされず(と言ったら言い過ぎかもしれませんが)少子高齢化、過疎化が進む一方で、島人たちは半農半漁の伝統的な暮らしを続け、その結果として美しい風景が残されていました。
平成19年から本格的に景観行政をスタートした五島市、努力の成果が実って平成21年には久賀島全体が国の重要文化的景観に選定されました。そのプロセスでは、行政と島民が膝を合わせて島のあり方を議論してきました。私も市のアドバイザーとして、当時の学生たちとともに主体的、積極的に議論に参加し、調査や計画提案を行ってきました。
当初からぎこちなかった行政と島民の関係も、最近少しずつ変わってきたように感じます。昨年には島民一丸となって漂着ゴミの清掃活動を行い、そこに多くの市職員が参加しました。そして今日、市からの知らせで、島民たちが、島の椿マップの作成と、案内サインの設置を自主的に行っていることを知りました。
本当はごく普通にあたり前の暮らしが守られることが理想なのかもしれません。でも、もう待ったなしの状況のなかで、島の人々が自ら動きだしたことは、たとえ小さな成果であっても、島の未来に一筋の光を差し込むようで嬉しく思います。上の写真は一斉清掃活動の様子を、下の写真は設置されたサインを撮影したものを市職員が送ってきてくれたものです。
皆さんもぜひ久賀島を応援していただければと思います。
エコアコール処理も完了し、看板の部材を受け取りにいきました。研究室に戻ったら説明看板の組み立てを行いました。組み立てをするためには、まず文字を彫る必要があります。文字彫りのためにルーターを使い、彫った文字に白色のペンキで色をいれました。
経時変化で木が黒っぽくなると白い文字がはっきり見えるようになることを想定しています。
文字を彫ってもらうのは、卒論執筆中の行徳くんにお願いしました。以前ベンチに文字を彫った経験を活かしてもらいました。忙しい中、そして木屑まみれになりながら作業を手伝ってくれてありがとう!
白色のペンキは、通称・ぞうの鼻というスチのり用のスポイトを使いました。
文字の加工が完了後は組み立てをしました。そのまま六角ボルトで止めると文字を彫っている板の間隔がバラバラになり見栄えが悪くなります。
4枚の板が等間隔になるよう木を矯正しながらボルトで締めていきました。
木は自然の素材なので綺麗に真っ直ぐのものは存在しません。歪んでいたりします。しかし、やわらかいため、力を加えて矯正することで綺麗に取り付けることができます。
頑張った甲斐もあり、看板を綺麗に組み立てることができました。自分たちの手で作りあげた達成感、作ったものがこれから長い間東港に設置され唐津に貢献すると思うとうれしいです。
これがものづくりの魅力だと実感しました。
今度は現地でこの看板の取り付けを行います。
大変遅ればせながら、
2010年の4月頭から約2ヶ月を費やして作成した、
トロッコ、松ぼっくりゴジラの作成奮闘記をブログにアップしました。
(2年以上前の話になりますが。。)
唐津の子供たちが喜んでくれるようにと考えて、
当時のM1を中心に作った力作です。
研究室ブログに新たに作成した『唐津(トロッコ・ゴジラ)』というカテゴリにまとめてあります。
トロッコ・ゴジラの本物を見たことのある方も見たことの無い方も
是非さかのぼってご覧いただければと思います。
ちなみにトロッコ・ゴジラともに唐津東港に本物が置いてあります。
ご覧になりたい方は当研究室までお声かけください!!
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