風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
January 19, 2013
唐津歴史調査【唐津/ユー】

いま唐津歴史調査を行っています。この調査は、旧城下町を対象エリアとして、今後のまちづくりに役立つために、現在残っている歴史的な景観資源を調査して整理します。
唐津にとって、とても有名な歴史資源は唐津くんちです。地元の多くの人が曳山を愛して自慢しています。今回の調査範囲は曳山の通る道を絞っています。
11月2日から4日まで、うちの研究室は唐津くんちを調査しに行きました。
唐津くんちは一年一回の盛大なお祭りです。資料による、くんちもう400年続いてきたそうです。
2日の夜7時からのは宵山でした。くんちのルートが長いから、みんなは範囲を分けて調査しました。曳山が町を回るから、調査をやってた人はまずあるところで曳山を待って、全部14台の車が通ってから、みんなそれぞれ次の範囲に移動しました。
くんちの音楽を聞きながら調査をして、初めてくんちを観るみんなは大活躍していました。この前に研究室で徹夜して調査準備をやっていましたが、曳山が動かし始めた瞬間にその疲れを忘れました。

くんちのとき、中町通りのお店は提灯を掛けてくんちの雰囲気にふさわしくなっています。

3日に14台曳山が浜に集合するのが本当に素晴らしいと思います。
4日は最後の日です。雨が降っていました。天気がよくないけど、観光客は屋根の下に立ていて見ました。調査の皆さんもすごく頑張っていました。お疲れ様でした!
12月21日、街路沿いの建物についてファサードを調査しました。雨の日だったのに、唐津チーム五人(ユー、江副、ガガ、ワンユ、カンショウ)が二つの組を分けて一々写真を撮ってきました。朝の8時唐津への電車から午後5時福岡へ帰る電車までみんなが寒い雨の中にずっと頑張っていました。
その後に、魚屋町と本町の自治会会長に尋ねて町のことをいろいろ話しました。昔に魚を売っていたお店が全部魚屋町にあったそうです。町田川のおかげで一番繁栄な町でした。本町は自分の曳山を愛していっぱい話をしていました。
建物の建築年代と道幅と昔はどんな様子かを分かるために一軒一軒ヒアリングしました。範囲が大きいですから、何回もヒアリングしに行きました。昔は町家だったのにいまは駐車所になっているところが多いということが多いということが分かりました。ヒアリングの時ごく古い建物も見つけました。前田陶器というお店は建物本体が江戸時代に建てられて、木の柱もう黒くなっていて、お庭までもそのもも残っています。この大発見があったら、みんなはすごく嬉しくて、「ああ、こんな古い建物があるんだ」と感慨深げに言いました。

January 8, 2013
三和ユニバーサルデザイン歩道の話し合い【三和/行徳】

前回の現地歩行調査結果から、三和ユニバーサルデザイン歩道の改善案について話し合いを行いました。
参加者は、栄上為石線デザイン検討委員会に参加していた全盲の方、弱視の方、車いす利用者、研究室OBの野口さん(三和のプロジェクトに関わっていて、現在は長崎県振興局)、研究室から樋口、高尾、行徳の7名です。
地すべりや用地買収の遅れにより工事が遅れ、検討委員会終了から5年経過した去年の11月に歩行調査を行っています。5年も時間があいてしまったことで、九大も障害者の方も設計の経緯について覚えていない点がありました。先ず、三和UD歩道の設計プロセスについて詳細に振り返り、互いの立場について考慮しながら改めて現地歩行調査の結果について振り返りました。

話し合いの中では、三和式歩道は視覚障害者が認識できて、車いす利用者にも配慮しているという意見を頂きました。全盲の方から「歩行中に左右にそれても、真ん中を認識して自然と戻ってこれたら良い。」との意見を頂き、左右の舗装材の粗度差をより大きくするために改善案の検討を行いました。検討にあたっては、以下の2点に配慮しています。
1.車いす利用者の走行に支障をきたさない
2.コストが安く、維持補修が容易
改善案①インターロッキングの粗度を大きくする。
滑らかなコンクリートとの粗度差を大きくするために、表面の粗いインターロッキングを検討する。
何種類か粗度の違うインターロッキングを用意して、車いすの走行に問題がなく、全盲の方が足裏で認識できる粗度のインターロッキングを検討する。インターロッキングを製造している会社に協力していただき、試験を行う必要がある。
改善案②コンクリート+アスファルト案
全盲の方は、コンクリートとアスファルトの粗度の違いを認識でき、弱視の方は、コンクリートの白色とアスファルトの黒色による輝度比を認識でき、車いす利用者も普段から走行しているアスファルト上は問題ないと考えられる。試験の必要がある。
今後は、これらの改善案をもとに試験を行い、三和UD歩道の設計改良を行い、実用・普及を目指していきます。話し合いに参加してくださった障害者の皆さま、長崎振興局より駆けつけて頂いたOBの野口さん、ご協力いただきありがとうございました。改善に向けてもう少しの間、ご協力お願いいたします。

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