風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
January 31, 2013

第68回市民部会【遠賀川/平野】


第68回市民部会が水辺館で開催されました。議題は「左岸側に設置する管理用道路の検討」です。
今回の検討のために左岸側の1/200の模型を製作していました。
河川事務所からの提案では、バリアフリーのために勾配を緩くすることを優先して、左岸の芝生の広場を横断する線形でした。しかし、それでは、人々が自由に使える広い空間というコンセプトを無視することになってしまいます。
他にも意見として以下のようなことが挙げられました。
・管理用道路とバリアフリーを考慮した遊歩道の機能を一緒にして考えるから話がごちゃごちゃになる
・管理用道路は管理用道路として考えるべき
・広場のコンセプトは尊重するべき
結果として、オートキャンプ場から沈下橋まで繋がる線形に決定しました。広場を尊重する線形になりました。
そして、部会の最後に、棟形議長から今回で市民部会を閉じることが提案されました。
メンバーからは遠賀川が整備され、まちを元気にするのはこれからである、部会を続けるべきという意見、
また、議題がない、以前に比べて参加者も減っている等様々な意見がありました。
最終的には以下のようにまとまりました。
・河川事務所が事務局をする形は終わりにする
・議題、テーマが決まったら、九大がメンバーに声かけをして部会を開催する
これまでの体制の部会は今回で一端終了ということになりました。
以下、僕が個人的に思っていることですが、
水辺館、河川敷の整備により、遠賀川はとても豊かな空間になっていると思います。
休みの日には河川敷を多くの人々が散歩し、遊んでいます。この風景は、何度見ても「いい風景だなぁ」と思います。
また、水辺館では環境学習をテーマに、子供から大人まで多世代に渡って交流する形ができています。
このような遠賀川の状況は、人々が生活する上で恵まれた環境になっていると思います。
しかしその一方で、川とまちが全く別の空間になっているようにも感じます。川は元気になったけども、まちは元気になっていません。
本来の「まちを元気にする」ことは、これからだと思います。今後、市民部会がどういう方向性になるのか、今のところ決まっていませんが、「川からまちを元気にする」ために、九大としてできることにはなんなのか考え、直方のまちが元気になるために少しでも力になれたらと思います。

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