風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
October 3, 2012

現地調査【三和/行徳】

11月中頃に栄上為石線の歩行検証を行う予定で、現地調査として長崎三和に行ってきました。
栄上為石線は、平成16年に地元市民の皆さんと九州大学が参加し、県が事務局となって市民参加型でユニバーサルデザインの道づくりを考える取り組みがスタートしました。23回の市民参加ワークショップ(視覚障がい者、車椅子使用者も参加)を開催し、デザインを検討しました。平成19年には社会実験を行い、平成23年春に全7年かけて現在のユニバーサルデザインの舗装の道路が完成しました。今回はその最後の段階としてできあがった舗装の検証を行います。

わんさかさんわで頑張ってこられた若林さんにお話をお聞きしました。
この道路を作るとき、住民の方ははじめ、みちづくりに参加するということがなんなのか分からなかったそうです。ワークショップや現地見学会を通して今回の事業は「みちづくり」だけでなく、これをきっかけとして「まちづくり」をやるんだという意識になり、今までバラバラに行われていた地域の活動をひとつにして、まちを盛り上げようという思いでわんさかさんわができたそうです。
しかし、現在はみんなでつくりあげた道路の思いが、うまく受け継がれず、ポッケトパークは草が伸びて荒れていたり、様々な問題があるそうです。

この舗装は誘導ブロックの代わりにピンコロ石を使用しているのですが、そのピンコロ石の上にバス停が設置していたりと三和の歩道を作ったときの思いが受け継がれてないのはとてもさびしい気持ちになりました。
「大川を美しくする会」など三和には他にも継続的に活動を続けている方々がいらっしゃるので、今回の歩行検証をきっかけに、住民のみなさんの思いでつくりあげた道が注目され、地域の活動の一環として清掃が行われたりするようになればなと思います。
7年間様々な方が関わり、気持ちのこもった事業に参加させてもらうので、良好な結果が得られるような歩行検証を行えればなと思います。

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