風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
June 19, 2011

旧直方駅見学会【遠賀川/小川】

遠賀川を利活用してまちを元気にする協議会 市民部会で関わっている
直方市の玄関口、直方駅は今年の4月で新駅舎が完成し、旧駅舎は取り壊し作業が進められていました。
しかし九州大学の教授らの調査により文化財としての高い価値がある可能性が指摘されました。
現在、保存に向けた詳細な調査を行うよう直方市に要請が出されている状況です。
こういった背景から、
本日直方駅旧駅舎の見学会が行われました。
見学会では、調査に関わった九州大学芸術工学府の藤原教授から調査時の発見に関する解説が行われました。

まず、小屋裏のトラス構造を構成している部材の一部が古い時代のものであることを指摘されました。
木材の表面に仕上げを行った際のハツリ痕が異なる部材が有るということでした。
手斧(ちょうな)や鉞(まさかり)により製材が行われた痕が残っている部材と、
機械による製材の痕が残る部材が併用されているという事実が指摘されました。

(写真の解像度が悪くてすみません。。。)
さらに、柱材も手斧や鉞による製材が施されていたことに加え、旧直方駅舎においては必要のない胴抜き用のホゾ穴が設けてあることから、
これらの部材が直方駅の駅舎として施工される以前には別の構造物に用いられておりそれを直方駅建設に際して転用した可能性があることが説明されました。
藤原先生も「確証はないが、初代博多駅が移築された可能性もある」とおっしゃっていました。
大変興味深い見学会となりました。
この旧直方駅だけでなく、直方のまちづくりがどのように展開して行くのでしょうか。

旧直方駅見学会【遠賀川/小川】へのコメント

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