風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
March 21, 2011

わんさかさんわ【三和/羽野】

3月21日、長崎市の旧三和町で栄上為石線道路拡幅事業の完了に伴い竣工式が開催されました。この県道拡幅事業は、平成16年の冬から研究室が景観アドバイザーとしてかかわってきた事業です。住民参加ワークショップは計23回を重ね、その中でうまれた地元住民によるまちづくり団体「わんさかさんわ」とともに、活動を展開してきました。その後、拡幅事業は平成20年の冬に施工が開始され、この春にめでたく竣工しました。

歩道舗装は、車イスの車輪が挟まる危険性等も考えて通常の視覚障害者誘導ブロックを使用していません。ここでは、視覚障害者や車イス利用者が参加したワークショップにてその機能を検証したピンコロ石舗装を用いています。靴で踏むと、足の裏にしっかりとその存在を確認できます。また、川に面する区間は張り出し構造とし、ウッドデッキを採用しています。


学生が主導的に設計を進めたポケットパーク「集いの場」。事業区間の中央あたり、椿が丘団地入口に位置します。本日の竣工式の会場でした。(写真は竣工式開始前)


わんさかさんわの若林さん。今日の竣工に向けて、当初から長い間ご尽力されてきました。今日の竣工を誰よりも喜ばれていました。

竣工式での記念植樹。子供達が永くこの地を愛してくれることを願います。


竣工式後のお披露目ウォーク。皆さん楽しそうに歩いていました。境界のピンコロ石舗装を挟んで、自然と左右に分かれて歩いています。

子供達は、かけっこです。

こちらは、事業区間の長崎市中心部側に位置するポケットパーク「憩いの場」。お披露目ウォークの折り返し地点です。花壇にはたくさんの沈丁花(ジンチョウゲ)が植えられています。花が大きくなると、良い芳香を放つそうです。良い香りが漂う、その名の通りの「憩いの場」となるといいですね。


この県道栄上為石線の歩道舗装のコストは、十分に標準整備が可能なものです(当初設計案と比較して、約2割のコスト縮減を実現しています)。この舗装が標準仕様となり、広く県内に広まるといいですね。

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