風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
July 8, 2009
木橋施工3日目【唐津 / 羽野】

今日は朝からあいにくの雨模様。
雨足が強くなるたび、木橋の施工も一休み。
今日はまず、昨日施工した杭の柱頭部カットからです。
不揃いな柱頭部を、設計高さに合わせてきれいに水平にカットします。

柱頭部の割れ目が、昨日の杭打ち作業の激しさを物語っています。

まず、各橋脚の柱頭部カット高さを測量して定めます。

カット位置をぐるっとマーキングし、電動のこぎりでカットします。

最後にのこぎりできれいに整形。


水平にカットされた柱頭部に、横梁を据えます。

横梁を据えると、木橋下部のカタチが見えてきました。

横梁の上面は、木橋の縦断勾配に合わせて、主桁設置部を斜めに切り欠いています。

横梁と柱は、M16×300mmのコーチスクリューでガッチリ固定します。

これは浜辺側の橋脚柱(P8)と横梁の結合部。コーチスクリュー2本で固定します。
P8橋脚柱はほとんど砂浜に埋まっています。
横梁の上にのせている部材が主桁です。

今日は浜辺側3径間(P7~P10橋脚)の横梁、主桁の固定を完了しました。

主桁に手すり支柱を取り付け、支柱部用に切り欠いた床板を置いてみました。
だんだん完成形が見えてきました。
なお、床板は7/11の市民参加イベントで施工します。

本日の作業はここまで。
奥に見える浜辺側3径間(P7~P10橋脚)の横梁、主桁の固定完了。
明日は引き続き、手前7径間(岸壁~P6橋脚)の横梁、主桁を固定します。

【支承編】
今日は支承のセットも完了しました。
白・茶色の縞々模様のカプセルがケミカルアンカーです。

これを、削孔した岸壁に埋め込み、、、

上からトントン叩いてカプセルを破り、アンカーを岸壁に固定します。

ゴムパットをはめ込み、支承のセット完了です。

July 7, 2009
木橋施工2日目【唐津/筒井】

宇宙(そら)の上ではカササギが天の川を渡していますが、唐津では杉材が江の尻川を渡しています。
…うまいこと言ったつもりですが、今日は木杭(橋脚および基礎)の設置です。
日焼けでゆでタコ状態の羽野さんに代わり、筒井・深川で現場を訪れました。(ちなみに先生は皆勤賞)

ユンボのアーム先端に振動機をとりつけ、H鋼をガイドにまっすぐ杭を打ち込んでいきます。
これだけの長さの杭をほとんど誤差なく埋めていきます。
付近に立っていると、砂浜を介して振動が伝わってきました。
背後では唐津土建工業の方がボランティアで床板工事(11日実施)での定点観測用足場を組んでくださっています。
ご協力いただきありがとうございます。

わずかなズレも見逃さない、職人のおっちゃんたちカッコよ過ぎです。オペレーターと連携して向きを修正しながら杭を入れています。

17時。場所ごとに変化する地盤条件にひやひやしながらも無事設置完了。昨日からちょこっと形が見えてきました。
護岸に近い側の支持層が予想よりも浅かったようです。
最後に、筒井の甘い口車にのって結局院試の勉強ができなかった深川君ごめんなさい…。

July 6, 2009
木橋施工(初日) 【唐津 / 羽野】

ついに、唐津西ノ浜にて木橋の施工が始まりました。
昨年度、樋口研がデザインした橋長30mの木橋です。
今日から7/13まで、1週間強の工程で施工します。
7/11には、木橋床板の市民参加施工イベントを行ないます。
市民のみなさんと、この木橋の床板を作っちゃいます。
今日は、資材一式の現場搬入と、既設岸壁パラペットの切り欠き作業でした。
朝8時半過ぎ。資材到着です。

大型クレーンを使い、対岸の浜辺に資材を搬入します。
施工する木橋は、この岸壁から浜辺に渡るものです。

朝9時半。1時間かけ、資材搬入完了です。

資材搬入後、既設岸壁パラペットの切り欠き作業開始です。
切り欠き範囲にコンクリートカッターを入れます。粉塵注意!

コンクリートカッターを入れた後、ブレーカで崩します。

爆音&粉塵注意!

切り欠き幅2.1m。ひたすらブレーカで崩します。

正午。路面高まで、はつり取りました。一休みです。
パラペット内は、細径の鉄筋が入っていました。

午後。木橋の支承面まで、またまた、ひたすらブレーカで崩します。

下を流れる河川にコンクリートガラが落ちないよう、注意を払いながら施工します。

いつの間にか、トラックの荷台は、はつり取ったコンクリートガラでいっぱいに。

夕刻、岸壁の切り欠き作業完了です。

岸壁はパラペット下も台形断面が続いています。重力式岸壁のようです。
切り欠いた後の表面は、後日、きれいにモルタル整形します。
モルタルの付着を高めるため、あえて表面に凸凹を付けています。

浜辺に仮置きしている木橋資材。

木橋の杭。Φ200mmです。実物は想像よりも太く、いい感じです。

木橋の横梁と主桁。下面にハンチを設けている手前の部材が横梁、段違いに切り欠いている奥の部材が主桁です。

以上。本日はここまで。
作業員の方々、暑い中お疲れ様でした。
明日はいよいよ杭打ちです。

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