風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
June 21, 2011
瀬ノ下操作室コンクリート実験【筑後川/平野】

こんにちは。
B4の平野です。
ブログ初投稿です。よろしくお願いします。
瀬ノ下の計画の中に、樋門の操作室の設計があるのですが、
この操作室の壁面に、町屋をイメージした溝を付けるデザインがあります。
そのため、この細い溝にコンクリートが行き渡るかを検証するための実験を行いました。
まず、コンパネで型枠を作成しました。
溝の部分は角材をコンパネに取り付けることで表現しました。
次に、自分たちでコンクリートを練り、
最後に練ったコンクリートを型枠に流し込みました。
現在、コンクリートは養生中です。
ちゃんときれいに溝ができることを願っています。

June 1, 2011
石切り場見学【筑後川\康】

 

6月1日、小長井石の出身地、小長井の石切り場に行ってきました。
瀬ノ下の石積みに使われている石がまさにこの小長井石です。
小長井石は安山岩の一種で、階段堀ではなく、玉石として採掘しています。

玉石を切るときは石の目を確認しながらタガネで穴を掘っていきます。
その後、穴に矢とよぶ鉄のくさびをいれて、玄翁とよぶかなづちで数回叩いたら、大きな玉石がきれいに半分に割れます。

これを何度か繰り返して石材に加工していくわけです。
こういうふうに間知石一個一個には職人さんの工夫がたっぷり入っていて、まさに職人さんの汗で出来たダイアモンドです。
今は間知石に加工できる職人さんは三人しかいなくて、そのなかで一番若い方が70歳でした。
このままだったら遠くない未来には小長井石が使えなくなるかも知れません。
石をいっぱい使う、使える環境になったらいいですね。
汉语 ver.
采石场见习【筑后川\康贞兰】
6月1日,我们参观了小长井石的产地-位于小长井的采石场。
濑下的砌石用的正是这里的小长井石。
小长井石属于安山岩的一种,是以卵石的形式采取的。
采石的过程都是人工开采,现在采石场里能将卵石加工成间知石的师傅只有3个人,而且其中最年轻的师傅已经70过头了。
这样下去在不久的未来,可能就无法继续使用小长井石了。
希望能形成一个多用得了、多用得上石材的建设环境。
한국어 ver.
채석장 견학【치크고강\강정란】
6월1일, 코나가이석의 산지인 코나가이의 채석장에 다녀왔습니다.
세노시타의 제방에 쓰인 돌이 바로 코나가이석입니다.
채석의 과정은 전부 인공채석이였습니다.
현재 채석장에는 켄치석으로 가공할수있는 석수가 3분밖에 없는데 그중에 가장 젊으신 분이 70세였습니다.
이대로라면 멀지 않은 미래에는 코나가이석을 사용할수 없게 될지도 모릅니다.
석재를 많이 쓰는,많이 쓸수있는 환경이 이루어졌으면 좋겠네요.

February 5, 2011
現地調査【瀬の下/西村】

工事が本格的に始まった筑後川瀬の下地区ですが、新設樋管周辺では、
現況石積みをそのまま残す箇所、一旦壊して現況通りに復元する箇所、
新規に積む箇所が連続する設計になっています。
この箇所の詳細スタディを進めるため、現地調査に行ってきました。
現況石積みと復元、新設石積みがすりつく範囲を対象に3mピッチで石積みの勾配を
実測していきます。水準器と分度器を用いた即席の勾配測定器を使っています。

古いところでは1600年代の石積みが残る場所なので、石積みがはらんだり、
表面に草が生えていたりして、微妙に勾配が変化していきます。
その後、改修後の天端高や幅員の確認も行いました。

このデータをもとに、さらに詳細の検討を進めていきます。

February 3, 2011
現場【瀬の下/西村】

昨年度から樋口研が設計に関わらせて頂いている、筑後川瀬ノ下地区の護岸工事が
いよいよ着工しました。
新設される樋管とその周辺の護岸工事が行われますが、まずは漕艇場より下流側、
付け替え坂路(川表側)から施工が始まっています。

現況堤防に盛り土を行い、半練の石積みで仕上げていきます。
新規石積み部分でも、現況石積みで使われているものと同じ長崎県産の小長井石という石を
使っています。

川裏側、付け替え坂路の上り口ができる部分ももう家が取り壊され、準備が始まっていました。

瀬の下の現場にお邪魔する回数がどんどん増えていきそうです。

September 15, 2009
第3回勉強会【樋門/深川】

9月15日に、「第3回 瀬ノ下地区樋門に関する勉強会」@九大が開かれました.

筑後川河川事務所さん、東京建設コンサルタントさんを招き、
今回は水天宮石垣下段部に関する調査、及び8、9月に催されたイベント事(筑後川花火大会、久留米流し灯篭、Eボートフェスティバル等)の利用状況調査、の報告を行いました.
水天宮の石垣に関して、文献調査や地質調査を行った結果、江戸初期に筑後川の巨岩掘削の大工事を行った際に切り出された石材が、石垣の材料として使われている可能性が高いということが分かりました.
しかし、正否を明らかにする為にはまだまだ追加調査が必要です.
水天宮近辺の久留米城、梅林寺に関する調査を含め、当時の久留米藩の石材の使用に関して調査し、史実解明していかなくてはならないと感じました.

イベント時の利用状況に関しては調査結果を資料、模型を用いながら説明しました。
今回の調査結果を分析し、考察した結果得ることできた、設計で配慮すべき留意事項を、九大の方から示させて頂き、留意事項、現案を踏まえた上で、3者間での意見交換を行いました.
数多くの意見を頂き、共にいいものを作って行くという意志が共有できている、と感じました.

次回は、通常利用状況調査および、住民の意識調査の結果を報告する予定で、それからいよいよデザインスタディへ移っていきます.
現在、九大では久留米市、住民の方を招いたワークショップを検討しています.
多くの方の意見を聞き、皆でこの事業のことを考え、
河川敷のみならず、周辺一体のことを考えたデザインの提案をしていかなくてはならない。
私自身、感じました.

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