風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
June 3, 2011
由布院盆地景観計画(案)施行に向けて【由布院/西村】

由布院では、由布院盆地全体の景観計画を策定するべく、平成20年より湯布院景観協議会にてその内容が検討されてきました。
昨年度までに「由布院盆地景観計画(案)」がつくられており、今年度は住民説明会、関係団体説明会を開催したり、概要パンフレットを作成したりと、施行に向けた取り組みが動き出します。
今日は、このような今年度の取り組みについて、由布市担当者と九大での事務局会議を行いました。
第1回目の打ち合わせということで、今年度の進め方を確認した後は、住民説明会での説明の仕方、ストーリーの組み立て方を中心に議論を行いました。
午後からは由布院の景観を育てる会へ出席。
由布院の景観を育てる会では、由布院で建物をつくるにあたっての心得、考え方をまとめた「ゆふいん建築・環境デザインガイドブック(2000年)」の内容の改定について平成21年度より検討を行ってきました。
昨年度はそれまでの検討内容を踏まえ、実際にガイドブックの改定作業を行い、増補改訂版として新たに2000部の冊子を作成しました。
(※このデザインガイドブックは盆地景観計画の景観形成方針にも位置づけられます。)

完成したデザインガイドブック(増補改訂版)がお披露目されるのは今日が初めて。
会ではガイドブック(増補改訂版)の内容の確認をするとともに、これを事業者、関係団体にどう周知していくかについて議論が行われました。
会議終了後は、今後住民説明会でお邪魔することになる地域を見て回りました。
ちょうど田植えが終わったところでした。

7~9月には住民説明会を15回ほど開催する予定で、由布院には頻繁にお邪魔することになります。

August 2, 2010
湯の坪景観協定による協議【湯布院/高尾】

1ヶ月ほど前、由布院の方から連絡があり、現地にオープン前のお店をみにいきました(写真上)。

この店舗については周囲の方々からの意見も多いなかで店舗と協定委員会との協議が進められ、
店舗の方も理解をしめしてくだささり、できるところから対応をしていただけました。
そして先日、地元からの意見に応え、店舗前の看板等を撤去してくださいました(写真下)。
ルールを地区で決定してから2年半が経ち、これまでに16店舗との協議を積み重ねてきました。
当初からルールを十分に理解して協議に臨む店舗、協議の中で改善してくださる店舗、
一度つくったものを再改修してくださった店舗、十分な対応をしていただけていない店舗、
自主的に改善を行なってくださった店舗等、対応は様々ですが、全体としてよい方向に進んでいると思います。
いまだに驚くような店舗計画が持ち込まれることもありますが、そうしたものをきちんと食い止めることができていて、
まさに地域の方々が必死に「風景を繕う」場として委員会が機能していると思います。
地区の方々があきらめずに、この地区の精神を引き継いで行動することこそがルールづくりの本当の目的です。
半歩ずつでも歩み続けるなかで、ルールや話合いの仕組みが地域に根付き、
地区の皆さんの意識が共有されていくことを目指して、由布院の方々と活動を継続しています。

November 19, 2009
記事の紹介【湯布院/高尾】

道守九州会議の広報誌「道守通信vol.19」の「わたしの好きな道」に
湯布院の湯の坪街道について文章を寄稿しましたので紹介します。

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