風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
July 9, 2008
唐津西の浜に木橋を架ける【唐津/伊東】

唐津には西の浜という綺麗な砂浜があります。
浜の近くにはヨットハーバーがあり、ヨットスクールに通う子供たちが一生懸命練習する風景を見ることができます。
しかし、ヨットをもっと間近で見るためにヨットハーバーに向って浜を歩くと、小さな川と高い岸壁がヨットハーバーへ続く海辺の道へのアクセスを遮断しています。
そのため、浜からヨットハーバーに行くには一旦海から離れて幹線道路まで戻り、遠回りして行くしかありません。
このような状況の解決策として、西の浜を愛する地域住民の方で組織された「里浜づくり推進協議会」では、アクセスを遮断している小さな川を飛び越えて岸壁の上まで行ける「木橋」を架けようと考えています。
九大は、「木橋」を安く作れて長持ちする橋にするための検討をお手伝いしています。

架橋位置です。
手前が岸壁で、奥が西の浜です。
手前左に行くとヨットハーバーがあります。

最初に考えた橋の模型写真です。
部材の断面寸法の種類をなるべく少なくして、部材の量も必要最小限にしました。
しかし、洪水や潮位変動があるところなので、もっと丈夫な構造にしたほうが良いと考えました。

トラス案です。
縦、横、高さ、全ての方向で耐久性があるのですが、部材の量が多くなり高価になること、橋が目立ちすぎることが問題となりました。

現在の最新案です。(途中の抜けている部分は、ちゃんと橋脚や梁、桁が入ります)
構造は上の2案の折衷案的な感じです。
誰にでも優しい橋にするために、岸壁から4%勾配のスロープで浜辺まで降ろしています。
さらなるコスト削減のため、まちづくりの機運を向上させるために、橋脚、梁、桁までの据え付けを専門業者にお願いして、簡単な床板や手すりの取り付けは住民の手で行おうとしています。

岸壁定着部分。
橋の始まりに少し広めの平場を設けて、橋詰の機能と眺望スペースを確保しています。

スロープ終着部、ボードウォーク始点部。
とりあえず、近々スロープ部分を作って、将来的には少しずつボードウォークを延伸していこうという提案をしています。
一番はじめの写真の奥の方に見えるのが「綺麗な砂浜」で、手前は草が生い茂った湿地みたいになっているので、「湿地をボードウォークで抜けて砂浜まで快適にアクセスできたら最高」という考えです。
この案を「里浜づくり推進協議会」で説明したら、参加者の皆さんから賛同を得ることができ、今後実現に向けて構造とコストの詰めの作業に入ります。

April 20, 2007
みなとオアシスからつ/yoshioka

修士論文が終わった翌日。
明後日・月曜日に卒業論文試問日を残すのみ。
土曜日にも関わらず、夜遅くにも関わらず、昨日飲みすぎたにも関わらず(?)
昨日論文発表を終えたM2は4年生の指導に当たっています。

こちらは発表練習中。アツい議論になっています。

彼らはpptの完成度をとことん上げるべく、頑張っています。
明日は最後の全体発表練習。

………
あれ?

がんばれ、みんな!

April 19, 2007
みなとオアシスからつ 【唐津/吉岡】

第4回「みなとオアシス」委員会@唐津フェリーターミナル

「かんたん港園(大分)」,「ゆめみなと鹿児島」に続き,3件目の九州みなとオアシスとして「みなとオアシスからつ」の推薦が,今回の委員会で決定しました。まちづくり活動を進める唐津みなとまちづくり懇話会の皆さんには,長年唐津に住み続ける人・唐津に魅せられてアイターンされた人等いろんな方がいますが,どなたも市民活動によって港に活気を取り戻す,そして唐津を元気にしたいという熱い意思を持った方々ばかり。普通は行政だけでできないならば断念するところでしょうが,そこで市民が自ら動こうとする唐津のような地域が九州に増えていくといいですね。

会場となった唐津フェリーターミナル内の交流センター。
船の待合所を兼ねたフロアになっていて,お魚テーブルが置いてあったり海に向いたカウンターがさりげなくあったりと,船を待つ人たちはきっと居心地よく待ち時間を過ごすことができそうな素敵なところでした。


今後整備される緑地のスタディ用に作製中の模型もお見せしました。
4年生の初仕事「松200本!」のおかげで松林の雰囲気がよくわかります。
次回の懇話会,デザイン専門家会議に向けて,緑地の地形や施設の配置をこれから考えていく予定。

最後に,突然のフリにも堂々と模型の説明をするテクニカルスタッフ・伊東さん。
今年度から景観グループのプロジェクトの管理・学生の指導等をしてくださっています。おかげで,模型のクオリティも上がってきましたし,研究室も賑やかです。
デザインに対する考え方,模型のスキル・・・等いろんな部分で見習わせてもらっています。

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