出会いと発見DIARY
昨日唐津で会議があったのですが、早く着いたので東港で松の下枝切りをしてきました。これまでに懇話会の松原の会で13回続けてきた植樹祭の第一回で植えたところです。最初はただのイガイガみたいだった松の幼木も「松原」とどうにか呼べるサイズに育ってくれたのはいいのですが、密生してきたために地元から「怖い」との声が上がり、昨年から間伐と下枝切りをしています。昨日はその続き。人の背の高さあたりまで枝を切ってあげると、見通しがよくなり怖くなくなります。
会議の後でもう一度立ち寄り、切り落とした枝を集めました。お天気が良かったのでのんびり切ったのですが、かなり切れましたね。この後もう一山頑張りました。小島会長にも手伝ってもらいました。後日佐賀県の唐津土木事務所さんが処分してくださいます。感謝。
今月末には第14回の植樹祭を開催します。お天気になるといいな。
対馬を久方ぶりに訪ねた。石積みの藻小屋を見るのが目的。でもせっかくだから以前地元の皆さんとデザインした厳原の大町通りも歩いてきた。
石畳はそれなりにエージングしてくれているが、ハナミズキの街路樹は所々根本から切られている。少し残念。横断防止柵他の鉄鋳物類の安定錆は未だ成熟途上。もうしばらく時間が必要のようだ。
夕暮れ時になるとフットライトが点灯した。今のLEDよりもひと世代前のもので、ほの明るいのが個人的に気に入っていたのだが、地元の皆さんには暗くて評判は芳しくないらしい…いっそ新しいLEDに替えればいいのだが、難しいだろうなあ。
途中で当時一緒に苦労した鍵本さんに会いに半井桃水館に寄ってみた。いたいた! 館長さんとして相変わらず飄々とがんばられてます。なんだか嬉しくなりました。またお邪魔します。
http://tsushima-tosui.com/index.html
大分の線路敷跡プロムナード、最近は工事が大詰めに入っているので、ほぼ週一で出かけています。今日は昨日撮ってきた写真を中心に進み具合をご報告します。
西側入り口に無事ゲートが設置されました。全てレールで作られています。
正確な曲げ加工が神業です。注意して探せば、山手線の駅のホーム等でよく似た構造を見つけることができます。もちろん九州にも数多く残っており、旧国鉄時代の貴重な遺産なのですが、今年の春に卒業した日下部君のとても地道な卒論調査の結果、現在は当時の技術が絶えかけていることがわかりました。このゲートではそうした貴重な技術を再現しています。
公園側から見るとこんな感じ。右手の土砂と巨石はまもなく「里山」に変身し、ゲート前にある大分市設保育所の子供達の遊び場になります。
ほぼ完成した中間地点部分。左から無人運転車坂路、線路デッキ遊歩道、そして石張り階段です。その奥は防災広場を兼ねた公園です。
大友館跡公園へのデッキ歩道ルートと眺望デッキへ向かうルートとの分岐点部分。レールが交差する厄介な地点ですが、とても丁寧にデッキ材の取り付けが進められています。
さらに西に進むと、大友館跡公園へ続くルート(デッキ部分)と眺望デッキへ続くルート(煉瓦積み擁壁の上)の高低差が大きくなっていきます。
昨日は煉瓦積み擁壁の先の部分に鋼製の眺望デッキ本体の据え付け工事が行われていました。
あいにくの雨模様のため、ブルーシートを張った下での作業です。仮組み立ての後で締結ボルトの本締めと半円形アーチの溶接固定が行われていました。この半円形部材もレールを曲げ加工したもの。眺望デッキの高さは3mになります。
三箇所あるスクエアベンチもほぼ完成。デッキ材と同じ大分産杉板を張っています。中央の植栽マスにはオリーブの木。日本に初めてオリーブオイルを持ち込んだのはキリスト教伝道のため来日したザビエル等フランシスコ派のポルトガル人宣教師であったと言われています。ザビエルと言えば、大分の武将大友宗麟との交友で有名ですよね。なのでオリーブの木な訳です。
スクエアベンチの下地には、ペットボトルのキャップをリサイクルした環境にとっても優しい根太(黒い部分)を使用しています。1立方メートルあたり28万本分ものキャップを使っているんですよ。
線路デッキ遊歩道側には、ベンチがスケボーで壊されるのを抑止するための真鍮製スパイクをさりげなく取り付けています。奥には張ったばかりの芝が写っています。
線路デッキ遊歩道のスロープ部分には、木製ベンチ(支柱は鋼製)が。約20mおきに配置してあり、ベンチの横には車椅子を利用される方が休憩できるよう広めの空間を設けています。下地の透水性コンクリートの上にデッキ材を貼り込んだら完成です。これももちろん大分産杉材。スロープの勾配は、手動車椅子での上り下りができるだけ楽になるよう2%以下に抑えています。
昔懐かしいクレオソート系防腐処理をした杉の電信柱。仮固定するところまで進んでおり、この後基礎コンクリートを打設します。その後電信柱の先端に国鉄の操車場等で使用されていたタイプの照明器具を取り付けます。
線路敷跡プロムナードと隣接する民地との境界には、耐久性があり目立たない溶融亜鉛メッキ仕上げの金網フェンスを設置しています。写真はフェンス壁面を緑化するために植えれたアイビー類の苗です。綺麗な緑のカーテンになってくれるといいのですが。
眺望デッキとJR九州の高架線路の間には、黒竹の林がほぼ完成。数年すれば地下茎が成長し密な竹林になります。飛び石以外の場所は実際の線路で使用されているバラスト(握り拳大の砕石)で覆います。このバラストは特注で、空気に触れると徐々に錆色に変色していきます。
研究室で製作した手作りの標柱も一部設置が終わっていました。いい感じです!
今後も随時進捗報告していきます。
大分の線路敷跡で進んでいる公園整備事業についてはこれまでも何度かお話しましたが、木製デッキ歩道の傍に設置する鉄道標識を研究室で製作しました。線路敷であったことを伝えるためのささやかな小道具です。
こんなものをどこかで見かけたことありませんか? 旧国鉄時代のものを参考にデザインと字体をおこし、サイズは少し小ぶりにしてあります。素材は全て木材です。
文字も含め、すべて手塗りで仕上げてあります。だから「アジ」があります。支柱の先端のとんがり加工も綺麗にできています。M2の原田君、四年生の木村さん、川藤さん、お疲れ様でした!
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