風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
August 26, 2013

⑤図面の確認 ⑥仮組み立て

⑤図面の確認
見学と平行してベンチの製作準備も進めていきます。
まずは、図面の確認です。
部品図と組立図をもとに、ベンチを製作します。
景観研のOBがモックアップをつくり、背もたれの角度や強度を考えながら設計したものです。
実際に座ってみると、とても座り心地が良いベンチです。
⑥仮組み立て
栗原木材で製材され、小方木型で加工された木材が研究室に届きました。
届いた木材はとても良い匂いで、新しい木材は見てるだけで気持ちがいいものです。
今日はベンチの仮組み立てです。
木の伐採→木材市場→製材→加工→【仮組み立て】→解体→エコアコール処理(防腐処理)→本組立
という流れでベンチ制作は進んでいき、今後のエコアコール処理を行う際に釘穴にも液が浸透するように借り組立てを行います。
この作業が無ければ、エコアコール処理の効果が釘穴には発揮されず、木材が釘穴周辺から腐っていくことになります。

ベンチ仮組み立て前に、授業が行われました。
1.県産材の木材でベンチを作成する
海外での木材乱伐による問題、日本の林業の現状と木材使用、エコアコール処理について説明があり、県産材の木材で公共物であるベンチを作成する意義について学びました。
2.木ベンチの設計、構造
なぜ、ラーメン構造を選択したのか?どこに大きな力がかかり、それに対応するために行った設計について説明がありました。利用者、加工の手間、見栄えなど場所毎に設計意図について学びました。
大事な箇所とそれ以外箇所にメリハリをつけながら、カタチを選択して今回の設計が成り立っています。
今回説明した内容は、今後建設都市コースに進学すれば、「固体力学」「構造力学」で詳しく学んでいくことができます。
ベンチ制作を通して力学に興味を持ち、勉強すれば今後自分でベンチを設計できるでしょう!

勉強した後は、実践です!
まずは、基礎になる土台部分から制作していきます。
土台がズレると、全てにズレが生じるので、抑えをきかせながら、慎重にネジを打ち込みます。

こちらは強度が必要な背もたれ部分なので、せん断力に強いコーチスクリューボルトが通るように加工しているところです。穴の深さを図りながら、微調整しています。
今日の作業は、土台作成と予備穴を開けて終了しました。
ベンチについて勉強した内容と照らしあわせて作業するのは、学習効果が高いと思います。
1年生にとってベンチ制作がただの作業になるのではなく、木材について学んだり、力学に興味をもったりする機会になればと思います。

仮組み立て完了です。
せっか組み立てられたベンチですが、エコアコール処理をするため、すぐに解体します。

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