風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
October 19, 2009
遠賀川わくわく夢フェスタ【遠賀川/荒巻】

10月18日
快晴のもと、遠賀川わくわく夢フェスタが直方市・水辺館前の河川敷にて開催されました!

河川敷は多くの人で賑わい,去年よりも来場者の方は多かったのではないでしょうか.
去年,九大はパネルと模型の展示を行いましたが,
今年はホットドッグを販売することになりました.


(実は数年前から九大がハンバーガー店を出店する話が,
市民部会であったとか…今年は念願の(?)出店です)
朝の8時半からせっせと準備をスタート.

隣のテントのシルバー人材センターさんからテントをお借りしたお陰で,
スムーズに作業を進めることができました.
そして開会式

本当にいい天気に恵まれ,今年の夢フェスタも好スタートを切ることが出来ました.

流木などを利用したブランコやシーソーが設置された左岸では,
子供達が全力で遊びまわっていました.


食品関係は右岸の水辺館下の沈下橋周辺に出店.
お昼時には多くの人で賑わい,準備した70食分のホットドッグも完売し,追加で材料を購入するほどでした.
15時をもって夢フェスタも無事に終了.
市外からも多くの方に来ていただき,大盛況で幕を閉じました.
遠賀川の魅力を多くの方に持って帰っていただけたなら幸いです.
下の写真に写っているのは,元・遠賀川河川事務所職員の江上さんです(現・嘉瀬川ダム工事事務所)
去年まで市民部会でお世話になりました.
離れても,やはり遠賀川のことが気になるそうで,
「見に来ちゃいました」と,九大のテントにも顔を出してくださいました.

今回のフェスタでは,九大で簡単なアンケート調査を実施しました.
内容は,簡単な属性・アクセスに関するものと,商店街の認知度調査です.
アンケートがてら,何人かの方に色々と話を伺いましたが,
来場者のお年寄りの方の中には,
河川敷に徒歩でアクセスすると,右岸の出店は遠いのでお年寄りの方には少々キツイという声も.
来年以降の出店の配置を考え直す必要アリです.
また,
河川敷が改修され,きれいになって使いやすくなった.このような賑わいがあるのはとてもいい事.
ただ,この賑わいが商店街やまちの方まで繋がってないのは非常に残念.
という声もありました.
これは市民部会でも,始めから議論されていた重要な課題.
現在直方市は,直方駅周辺の再開発が進められており,
今後,川とまちのつながり(意識的にも物理的にも)を向上させるために,再度議論する必要がありそうです.
なにはともあれ,天気にも恵まれ,ホットドッグも完売し,最高の夢フェスタでした.
また,来年に期待です.

October 18, 2009
第4回 瀬ノ下地区 樋門に関する勉強会【樋門/荒巻】

遅くなりましたが,先週開催しました第4回瀬ノ下地区・樋門に関する勉強会についてアップします.
今まで九州大学と筑後川河川事務所、東京建設コンサルタントの3者で勉強会を行っていましたが,
今回の瀬ノ下排水樋門の設置には市も関わっているので,
(瀬ノ下排水樋門・池町川排水路の発注主体は久留米市のため)
第4回の勉強会には久留米市役所の関係課にも参加していただきました.

そこでまずは,前回までのおさらいの意味も含めて,
瀬ノ下地区の川港としての発展と,衰退について,
久留米市全体の中での瀬ノ下の位置づけを元に説明を行いました.
江戸時代以降川港として,物資の集散場として久留米を支え栄えたこと
昭和(戦後以降)の久留米の発展に伴い,市内と分断され,賑わいが現在の西鉄久留米駅周辺に移っていったこと
川港が失われ,瀬ノ下地区や水天宮の賑わいが衰退したことect
柳川など,かつて舟運が栄えたまちには,現在も観光名所として舟運が保存されているなかで,
久留米の発展の中心地とも言える瀬ノ下地区の港としての名残はほとんど残っていません.
対象地は現在,JRの九州新幹線・新久留米駅の新設に伴い,
‘歴史のプロムナード’と言う,久留米の歴史的な名所をめぐるための駅周辺の整備計画があります.
瀬ノ下地区の川港としての賑わいを取り戻すためにも,
今後はこの整備計画とうまく絡めながら,瀬ノ下地区の堤防改修を考えていく必要があります.
続いて,先月末に調査を行った
・河川敷利用状況調査
・周辺住民の意識調査
の結果について説明.
河川敷利用状況調査では,
河川敷利用者がどのアクセスポイントから進入してくるのか,
水天宮や京町公園利用者がどの様なルートを通り,どの程度の人が河川敷へ降りてくるのかなどについて説明を行いました.
水天宮は敷地が高く,境内から川(水面や対岸)が見渡せるため,
境内の川が見える所や天端道路から川を眺めるなどの利用が多く,
水天宮利用者の河川敷に対する意識は大きいと思われる一方,
京町公園からは1m強の高さの堤防が障害となり,全く川が見えないためか,
公園の利用者(通過のみの利用を除く)が河川敷へ出てくるという結果もあり,
京町公園のしつらえについての検討は今後重要なものになりそうです.
意識調査では,
川敷から400m低内地側の住民が,どの範囲まで川に対して意識があるのかについて説明.
瀬ノ下と大石町の間で,河川に対する意識に大きな差があり,
間に通っている国道による分断が大きな影響を与えていると考えられます.
今回の勉強会で,資料の準備不足や,プレゼンの問題など多くの課題がみつかりました.
同じ失敗を繰り返さないよう,一同気を引き締めて次回に望みたいと思います.
次回の勉強会は,今回の調査結果を踏まえ,
実際にどの様なデザインが瀬ノ下地区に必要なのか,模型を使ったスタディを行います.
では,また次回に.

October 18, 2009
ケープコッドへ【USA/筒井】


この日はケープコッドというマサチューセッツ州東端を形成し、腕の形をした半島へ。しかし、アメリカ東海岸に低気圧直撃。豪雨です。
せっかくなのでサンドイッチ町にあるボードウォークを訪れましたが、案の定でした。(ボードウォークについては後日詳述)
これだけの豪雨でもボードウォークが水に浸かっていないということは設計時にそれなりに考えてのことなのでしょうか?
樋口先生が以前研究対象としたケープコッドコミッションのエクゼクティブディレクターのカルボネルさんのお住まいへ。ポートランドでLRTを使ったまちづくりに参加しているようで、取り組みをまとめたDVDを見せていただきました。

うかつにもカルボネル夫妻の写真を撮りそこなってしまったので、愛犬レージーでご容赦を。
手厚い歓迎をしていただいた上、荒天からナンタケットに渡ることができなくなるアクシデントにも女性陣を宿泊させていただき大変お世話になりました。ありがとうございました。

October 14, 2009
イサカの街並み【USA/筒井】

こちらイサカのまちの様子です。イサカコモンズというモールです。

エコビレッジ訪問後スコットさんとここで合流し、彼が最近手がけている建築の設計について話を聞いた後、ここに事務所をもつテトラテックという建築、土木、ランドスケープなどあらゆる分野の設計を行っている会社をスズキさんとオタさんという方に案内していただきました。(スズキさんはスコットさんからの紹介)
社内にはこれまでのプロジェクトの模型がずっしり。アメリカでの仕事の様子や最近取り組んでいる海外でのプロジェクトについて説明をしていただきました。
スコットさん、スズキさん、オタさん、お忙しい中案内していただきありがとうございました。

October 13, 2009
コーネル大学訪問【USA/筒井】


世界で最も美しいとも評されるキャンパスです。
小高い丘の上にある広大なキャンパスから見える風景は赤々と色づいた木々の葉がとても美しいキャンパスでした。写真はホテルの部屋からみた風景。紅葉のきれいなシーズンに来ることができて本当によかったなと思います。

写真の建物はコーネル大学ができた当初に建設され、キャンパスはここを拠点に成長を遂げているそうです。

奥には時計台が見えます。何気なく歩いている道も実は建築物に対して軸となっている、学内の照明柱を同じものを使用するなど計画的にキャンパスが設計された経緯が伺えます。

先ほどの時計台が付近から見える眺め。写真ではわかりにくいですが車が小さく見えるくらい高低差があります。日常暮らしているキャンパスと比較してみても、つぎはぎなのに、全体としてまとまっているキャンパスを創出するというのは困難を極めるものなのだと痛感してしまいます。

学校の図書館です。近代的な様式の図書館も当然ありますが、こうした様式の図書館もあります。本棚に仕切られた勉強机が各所に点在して、集中して勉強にとりくむことができる環境が整えられています。ちょっと逃げ込める環境が九大にも欲しいです。

竹林さんが所属するLandscape Architectureの教室を見学させてもらいました。
学生には各自机が与えられ、授業の課題に向けてドローイングやスケッチを描いています。この学科では、1年生から修士まで全員がこの教室にいて、誰がどんなことをしているのか容易に把握できるようになっています。また、授業の発表も学科のロビーで行われることもあり、多くの学生から見られる中でのプレゼンを強いられているそうです。
まさに互いが互いを刺激しあう競争社会が出来上がっていました。逆を言えば格付けができてしまう厳しい環境であるともいえます。

デザインスタジオの課題も実際のプロジェクトに即したものが多く、現在竹林さんが取り組んでいる今は使われなくなってしまった農業用水を運ぶ水道橋の今後の利活用と周辺のデザイン。川を挟んで貧富の差がわかれている地区だそうで、日本とは異なる社会状況も踏まえながら案を考えているそうです。模型を使いながらスタディを行う学生は決して多くないそうですが、その中で竹林さんは模型を使いながらスタディをしているそうです。

樋口先生の修士論文です。ちゃんと保存されていました。マンハッタンの海岸線のアーバンデザインの提案という内容だったような。パラパラとめくるだけでも佐世保での提案内容の基本的な考え方が垣間見えます。

学生の生活の様子も少しはお伝えしなければということで、ここは学生がよく集まる場所チャプターハウス。ビール片手に談笑したり、この日はアイリッシュミュージックを演奏していたり、思い思いの過ごし方をしています。
ちなみに中央でバイオリンを演奏しているのが樋口先生のコーネル大学在学中からの友人のスコットさん。翌日訪問したエコビレッジは彼がランドスケープデザインを手がけたことがある縁で紹介していただくことに。

キャンパス内の循環バスも充実しています。あちらこちらで走っている上に、バスの前面に自転車が置けるスタンドがついていて、自転車ごとバスで移動できる仕組みになっています。急なのぼりが続く行きはバスを使い、下り坂の帰りは自転車で通学する学生もいるそうです。

学校のそばにあるベーグル屋さんです。この日も朝から店内は多くの人でにぎわっていました。色々な種類のベーグルがあっておいしいかったです。しかし、高カロリー社会を生き抜くのは大変で、慣れるまでは注文しても想定内のものがでてくることはまれで、いつも何かがビックサイズでした。

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