風景と地域づくりの
出会いと発見DIARY
景観研究室は、プロジェクトや研究を通じて、九州各地の風景・地域づくりに取り組んでいます。地域の人達と未来を語り合う、デザインについて現場で喧々諤々議論する、素敵な風景や食文化を見つける、地域の人達との長いお付き合いが始まる…風景・地域づくりの中で、たくさんの出会いや発見、感動が生まれる毎日。そんな景観研究室の日常をお伝えしていきます。
February 14, 2008

雪解けの現場【遠賀川/吉岡】


080213北九州・筑豊地方には雪が降り、遠賀川リバーサイドパークもうっすらと雪化粧。
翌日、現場を訪れたときのご報告。

まずは左岸駐車場。プロムナードより低水路側の芝張が終わり、駐車場路盤の基礎工事をやっているところ。堤防への盛土は一気に完了しそうな状態。

駐車場の水際を通るプロムナードも、もうすぐ土系舗装が入る段階。堤防の真下にあるプロムナードへすりつくため、4%勾配で緩くカーブしながら丘を登っていきます。以前の線形修正が効いて、曲線もスムーズになりました。

今日一番のもめどころ。盛土上にできる平場と歩道の間にコンクリートの段差ができることが問題としてあがりました。平場のレベルを上げるか、そのまま段差を跨いで入るようにつなぐのか。結論として、平場の管理棟内にバリアフリートイレができることも考え、レベルは歩道と同じとしてコンクリートの段差を横断歩道の延長部2mだけ切り欠いて、車椅子がフラットにアクセスできるようにすることに。あとは、切り欠くことが水防上クリアできるかの協議次第です。

つづいて右岸カヌー乗場周辺。石積が全体的にほぼ立ち上がり、護岸・散策路・沈下橋とそれぞれ急ピッチで施工が進んでいます。昨年までの連結ブロックで囲まれたカヌー乗場の狭苦しさはもはやありません。対岸からは石積の法肩ラインがきれいに下がりながら広がっていくのが確認できます。

以前に、丁張の時点でカヌー乗場からの見通しとそこでの囲繞感とのバランスを考えながら石積の線形を調整しました。座面となる上面の面積をを大きく確保するため特殊な形にカットしてもらった小段の天端石も丁寧に積まれていました。現在、2段目の途中を積みあげ中。

小段はちょっとした休憩に腰掛けられるよう設計。仕上がりは勾配、高さともに問題ないことを確認しました。掘り込んである部分には、ウッドデッキの座面を設置予定。

既設護岸上へ階段護岸を打ち足す作業も進行中。

無表情になりがちなコンクリート護岸へのアクセントとして設けた構造物。この後、周りに煉瓦が張られ、天板石が乗ることになります。進捗が楽しみです。

散策路の縁に入る煉瓦積みも着々と接着中。

先週、設計修正をした階段護岸の付け合せ部。護岸が前に張り出した上流部は、沈下橋のピアを避けるように下段をカットして施工されました。ここは既設護岸が斜めに入っていて、直線で階段護岸を打つのが難しかった部分。構造物としての安全性を担保するため、関係者のみなさんの見えない努力がたくさん詰まっています。
報告の間隔が空いてしまったので内容が盛りだくさんでしたが、河川事務所・施工業者・意見を下さる住民の方々等々たくさんの人の協力の下工事が進んでいます。

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